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ページID:4367更新日:2017年6月5日

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遺跡トピックスNo.0094清里バイパス第1遺跡

北杜市の遺跡

  • 0002甲ッ原遺跡-埋甕-
  • 0009横針前久保遺跡-石器-
  • 0018金生遺跡-中空土偶-
  • 0031天神遺跡-硬玉製大珠-
  • 0050天神遺跡-石匙-
  • 0336天神遺跡-集落跡-
  • 0057丘の公園第2遺跡-石器-
  • 0134丘の公園第2遺跡-陥し穴-
  • 0075原町農業高校前遺跡-縄文土器-
  • 0076原町農業高校前遺跡-縄文土器-
  • 0109原町農業高校前(下原)遺跡-陥し穴-
  • 0115原町農業高校前遺跡-人面装飾付土器-
  • 0137原町農業高校前遺跡-人面装飾付土器-
  • 0094清里バイパス第1遺跡-陥し穴-
  • 0112海道前C遺跡-人面装飾付土器-
  • 0254海道前C遺跡-抽象文土器-
  • 0138甲ッ原遺跡-縄文時代前期初頭の住居-
  • 0142金生遺跡-耳飾り-
  • 0169甲ッ原遺跡-石皿とすり石-
  • 0212甲ッ原遺跡-琥珀垂飾について-
  • 0294甲ッ原遺跡-漆が塗られた土器片-
  • 0405甲ッ原遺跡-特殊脚付鉢-
  • 0226塩川遺跡-中世の調理器具-
  • 0236天神遺跡-日本最古のヒスイのペンダント-
  • 0237酒呑場遺跡-マメの圧痕-
  • 0308酒呑場遺跡-火焔型土器-
  • 0316酒呑場遺跡-産まれる縄文人-
  • 0319酒呑場遺跡-海へのあこがれ-
  • 0239甲ッ原遺跡-縄文時代前期初頭の住居跡と土器-
  • 0271金生遺跡-鉄釉兎形水滴-
  • 0272中込遺跡-絡条体圧痕文土器-
  • 0315郷蔵地遺跡-敷石住居-
  • 0323金生遺跡-縄文ランドスケープ-
  • 0328酒呑場遺跡-酒呑場遺跡で見つかった『謎』の土器片-
  • 0399酒呑場遺跡-豊かな縄文時代中期文化を代表する683点の出土品-
  • 0338柳坪遺跡-縄文時代中期の土器-
  • 0377丘の公園14番ホール遺跡-長大な石槍で狩りをする人々の15000年前の石器作り工房跡-
  • 0380日影田遺跡-住居跡と炉-

シリーズ山梨県で見つかった「陥し穴」No.1

トピックスNo2

これは、清里バイパス第1遺跡の縄文時代の陥し穴です。

この穴は、何をするためにつくったのでしょうか?

遺跡全体写真

写真の赤丸の場所が「清里バイパス第1遺跡」です。

所在地北杜市高根町清里3545-1

時代縄文時代・中世

報告書「清里バイパス第1.2遺跡」山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第124集1997年3月

調査機関山梨県埋蔵文化財センター

ここに何ができたのですか?

「清里の森」地内に清里バイパス(主要地方道須玉・八ヶ岳公園線)ができました。

何が見つかったのですか?

縄文時代(今から約4,300年前)と中世(今から700年前後くらい前)の陥し穴が見つかりました。

陥し穴は何基見つかったのですか?

全部で76基です。当初はこんなに見つかるとは思ってもいませんでした。

どんな遺物が見つかったんですか?

陥し穴の中からは、遺物は見つかりませんでした。

でも、表土を掘削したときに縄文時代中期の土器片が数点と、遺構確認の時に石鏃1点が見つかりました。

ところで、この穴は何をするためにつくられたのですか?

この穴は、獣(けもの)を捕まえるためにつくられました。

写真4だけほかの陥し穴と形が違って、細長い形をしています。写真1,2,3,6は、楕円形や長方形をしていて、イノシシなどの足の短い動物を捕まえたと考えられています。細長い形の写真4は、シカなどの足の長い動物を捕まえていたのではないかと考えられています。

遺跡の標高はどれくらいですか?

なんと、遺跡の標高は1,308m前後です。

通称「念場原」と呼ばれている八ヶ岳東南麓に位置しています。

周辺にも遺跡があるのですか?

すぐ近くに「清里の森第1遺跡」(縄文時代中期)や「清里の森第2、第3遺跡、第4遺跡」(縄文時代)があり、やや離れた場所に「念場原A遺跡」(縄文時代)があります。

いろいろな陥し穴の底にある小さな穴は何ですか?

底に穴が開いていますが、この穴に棒などを立て、獣が逃げないようにつくられたものと思われます。

写真1写真2写真3

写真は左から1,2,3です。

写真1は、両端に2つの穴があり、写真2は、ほぼ中央に小さな穴がありました。

写真3は、土が堆積した状況です。まん中の黄色っぽい土の廻りには、黒い土が巡っています。これらの土は、穴の中に積もった土です。

写真4写真5写真6

写真は左から4,5,6です。

写真4は、中世頃の「陥し穴」と思われます。本遺跡では、細長い穴がいくつか見つかっています。この「陥し穴」の特徴は、狭い穴の中に1列になって規則正しく穴が開けられていることです。

写真5は、黒くなっている小さな穴を掘る前の写真です。この穴を掘りあげると写真6のようになり、二列に並んで穴が出てきました。

写真7写真8

写真は左から7,8です。

写真7は、発掘調査の様子です。狭い穴の中での作業は、とてもつらかったです。

作業員の皆さん、ご協力ありがとうございました。

写真8は、図面作成作業風景です。

図1

図1全体図です。やせ尾根の南西斜面には、たくさんの「陥し穴」が見つかりました。

次回は、「南大浜遺跡」を掲載する予定です。こうご期待!

 

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