トップ > 組織案内 > 県教育委員会の組織(課室等) > 埋蔵文化財センター_遺跡トピックスNo.0126 稲荷塚古墳
ページID:4420更新日:2017年5月8日
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稲荷塚古墳〔いなりづかこふん〕写真:発掘調査された稲荷塚古墳の横穴式石室 稲荷塚古墳は、甲府盆地南部の曽根丘陵公園の一角にある古墳時代後期(約1,300年前)のお墓です。標高は約330mで、甲府盆地を見下ろしています。
1987年に曽根丘陵公園整備の一環として行われた発掘調査によって、直径約20mの円墳であることがわかりました。石室は奥壁に向かって左側に袖を持つ片袖型と呼ばれる横穴式石室で、全長約8.2mです。
石室からは葬られた人が死後の世界で使うための食器である土師器や須恵器、大刀や馬具などの鉄製品、玉類や金環などのアクセサリー類や、仏教思想の到来を意味する銅鋺等、豪華な副葬品が多数出土しました。
所在地:甲府市下向山町 時代:古墳時代後期(約1,300年前) 報告書:山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第38集1988(昭和63)年 調査機関:山梨県教育委員会・山梨県埋蔵文化財センター
県内初銀象眼大刀の発見! 写真左:銀象眼大刀(ぎんぞうがんたち)写真右:柄に施された銀象眼
写真は石室から見つかった鉄製の大刀です。発掘調査によって見つかった時は、長い間空気に触れていたために、さびてもろくなっていました。そこで劣化を抑えるための保存処理を行っていたところ、鍔と付属の金属部分で銀象眼が発見されました。象眼とは、金属や木材・陶磁器などに模様を刻んで、その中に他の材料である金や銀等をはめ込む技法のことで、とても高度な技術です。施されていたのは「亀甲繋文」(きっこうつなぎもん)という、大陸から伝わった文様です。県内では現在のところ、銀象眼大刀のほぼ全体が残っていた出土例はこの大刀が唯一のものです。
当時、きらびやかに装飾されたこの大刀は、戦いで使うものというより身につけて自分の力を誇示するためのものであったと考えられます。この刀を身につけた貴人の姿を、ぜひ想像してみてください。
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