トップ > 組織案内 > 県教育委員会の組織(課室等) > 遺跡トピックスNo.0181境川中丸遺跡(さかいがわなかまるいせき)〔笛吹市境川町〕
ページID:23919更新日:2017年5月24日
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笛吹市の遺跡
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◆境川中丸遺跡について 境川中丸遺跡は笛吹市境川町内にある遺跡で、甲府盆地南端の標高320m前後を測る台地上に位置しています。2008年6月中旬から10月上旬までの約4ヶ月間に渡って本格的な発掘調査が行われました。 〔写真1〕発掘調査の様子 ◆遺物の出土状況 調査の結果出土した遺物は、縄文時代(約5000年前)及び古墳時代(約1500年前)の土器片が中心で、この地に同時代の集落が形成されていたことが明らかになりました。 ◆S字状口縁台付甕について 今回出土した遺物の中には〔写真4,5〕のような土器がみられます。これらはS字状口縁台付甕といい、古墳時代前期の土師器(はじき)です。この土器の特徴は口縁の断面がS字状に屈曲していることです。この土器は食糧の煮炊きに用いられたもので、もともと古墳時代前期(約1500年前)に現在の愛知県を中心とする地域で作られました。これらの土器が出土することから甲府盆地と東海地方とに人や物など何らかの交流があったことが分かります。 [写真2]S字状口縁台付甕 [写真3]S字状口縁台付甕の破片(境川中丸遺跡A-2区出土) なお中丸遺跡発掘の成果は、現在山梨県立考古博物館で開催中の「山梨の遺跡展2009(3月14日~4月5日)」にて展示しています。
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