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ページID:25565更新日:2016年2月8日
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笛吹市の遺跡
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〈写真1〉花鳥山遺跡から出土したオニグルミの核 縄文時代から現代まで食されているオニグルミ花鳥山遺跡で見つかった住居跡や土坑と呼ばれる穴からは、写真1のようなオニグルミの炭化した核の部分が多く出土しました。 オニグルミは、湿地や川沿いでよく見られる落葉樹で、木材としても用いられます。秋にはその実が熟し地面に落ちます。実の中にある固い核を割ると、脂肪分を多く含んだ種子があり、生でも加熱してもおいしいので、現在でもよく食べられています。 花鳥山遺跡から出土したオニグルミの核は、今から約6000年前の縄文人も現代人と同様にオニグルミを食べていたことを証明する貴重な資料です。また、核が炭化していたということは、オニグルミの核が火を受けていたことを示しています。火であぶることにより固い核を割りやすくし、その中にある種子を取り出して食していたのかも知れません。いずれにしても、栄養価の高いオニグルミは、縄文人にとって欠くことのできない大切な食糧となっていたのでしょう。 〈写真〉2オニグルミが出土した住居跡〈写真3〉オニグルミが出土した土坑 縄文人の主食縄文人の主食は、木の実などの植物質食糧と考えられます。今回紹介した花鳥山遺跡から出土したオニグルミは、アクを抜く手間がなく食べられることから、縄文人の主食のなかでも重要なものだったと考えられます。 クルミの固い核を割ったり、その中の種子を加工する道具としては、石皿や磨石などの石器が考えられています。 〈写真4〉石皿(左)と磨石(右)〈写真5〉クルミの実 (花鳥山遺跡出土) 関連トピックス:遺跡トピックスNo.0135(花鳥山遺跡)
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