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ページID:25751更新日:2015年12月14日

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遺跡トピックスNo.0196宮の前遺跡(市川三郷町)

市川三郷町の遺跡

  • 0004宮の前遺跡-埋甕-
  • 0184水呑場北遺跡-「おこげ」-
  • 0196宮の前遺跡-「χ字状把手」-
  • 0419鳥居原狐塚古墳-赤烏元年銘神獣鏡-

宮の前遺跡とは?

宮の前遺跡は、山梨県警察本部のヘリポートの建設に伴い、昭和57年に発掘調査が行われた、旧石器時代から縄文時代の遺跡です。本遺跡は富士川左岸の標高370mの台地にあります。また、近くには「寺の前遺跡」や「家の前遺跡」(いずれも縄文時代中期)があり、これらがほぼ直線上に並んでいます。

所在地:市川三郷町黒沢宮の前

調査機関:山梨県教育委員会

報告書:山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第107集1995年5月

何の形に見えますか?

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〈写真〉(左)宮の前遺跡11号住居出土曽利式土器(右)把手(とって)の部分の拡大

宮の前遺跡から発掘された11号住居の床面直上から発見された土器には、特徴的な形の把手がついています。これは、アルファベットのχ(エックス)という文字に似ているので、「χ字状把手(エックスじじょうとって)」と言われ、縄文時代中期後半に作られた曽利式土器に見られるものです。

このような把手は「持ち上げるため」といった実用のためにつけられたのではなく、装飾としてつけられたと考えられています。縄文土器の装飾には様々なものがあり、縄文人の発想の豊かさに驚かされます。

縄文土器の模様については山梨県の縄文土器もようをご覧ください。

〔関連情報〕御坂中丸遺跡(みさかなかまるいせき)の発掘調査でも出土しています。

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〈写真〉御坂中丸遺跡で出土したχ字状把手

6月中旬より発掘調査が始められた御坂中丸遺跡(みさかなかまるいせき)でも「χ字状把手」が出土しています。こちらは、土器本体からはがれ落ちた把手の部分で、裏側を観察すると、作り方がよくわかります。

今回の調査地のすぐ近くでは、縄文時代中期のものだと考られている「黒駒の土偶」が出土しています。この土偶は大正6年(1917)に発見され、現在は東京国立博物館に収蔵されていて、海外においても公開されるなど、日本を代表する土偶の一つだといえます。

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〈写真〉発掘調査作業の様子

 

御坂中丸遺跡において、7月26日(日曜日)に発掘体験セミナーを行います。実際に発掘調査を体験できます。太古の人々の残した遺物を、土の中から発見する感動を味わってください。みなさんのご参加をお待ちしています。

 

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