トップ > 組織案内 > 観光文化・スポーツ部 > 山梨県埋蔵文化財センター > 埋蔵文化財センター_遺跡トピックス一覧 > 山梨県埋蔵文化財センター_遺跡トピックスNo.0303三ノ側遺跡
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遺跡紹介遺跡名三ノ側遺跡(さんのがわいせき) 時代奈良・平安 所在地都留市上谷地内 発掘調査速報2先月の発掘調査速報で紹介した住居跡などの調査を行っています。この場所の周囲には、現在のところ合計7軒の住居跡が発見されています。 住居跡からは当時の人々が日常生活で使っていたと思われる土器や鉄製品が出土しています。 写真左:2011年7月末の三ノ側遺跡 写真右:2011年9月初頭の三ノ側遺跡 写真左:1号住居 写真右:須恵器出土状況(2011年8月30日) 須恵器(すえき)日本では古墳時代に入ると、それまで使われていた赤黒い土器に加えて、灰色の土器も使われるようになります。このような灰色の土器のことを「須恵器」と呼びます。 日本の歴史が始まって以来、縄文・弥生時代を含め、土器は屋外で野焼き(窯を使わず直接焼くこと)されていました。 しかし須恵器の製造には、「窯で焼成する」という当時の最新技術が盛り込まれました。窯で焼くことで野焼きより高温で焼成することになり、それまでより頑丈な土器を製造することが可能となりました。また野焼きでは土器の鉄分に酸素が結合し、完成した土器は赤黒くなりますが、密閉した窯で焼いた須恵器には酸素が結合しないため、灰色になったのです。 写真左:須恵器(2011年三ノ側遺跡4号住居跡出土) 写真右:それまでの技術の土器(土師器)(2011年三ノ側遺跡遺物包含層出土) 三ノ側遺跡では住居跡以外からも土器は出土していますが、須恵器に関してはほとんどが住居跡内からの出土になっています。 須恵器は、当時の人々にとって高級品でした。 三ノ側遺跡で暮らした人々にとってもそれは同じことだったのでしょう。きっと大切に家の中にしまっていたのが目に浮かびます。 |