遺跡トピックスNo.0315郷蔵地遺跡敷石住居跡

北杜市の遺跡

0002甲ッ原遺跡-埋甕-

0009横針前久保遺跡-石器-

0018金生遺跡-中空土偶-

0031天神遺跡-硬玉製大珠-

0050天神遺跡-石匙-

0336天神遺跡-集落跡-

0057丘の公園第2遺跡-石器-

0134丘の公園第2遺跡ほか-陥し穴-

0075原町農業高校前遺跡-縄文土器-

0076原町農業高校前遺跡-縄文土器-

0109原町農業高校前（下原）遺跡-陥し穴-

0115原町農業高校前遺跡-人面装飾付土器-

0137原町農業高校前遺跡-人面装飾付土器-

0094清里バイパス第1遺跡-陥し穴-

0112海道前C遺跡-人面装飾付土器-

0254海道前C遺跡-抽象文土器-

0138甲ッ原遺跡-縄文時代前期初頭の住居-

0142金生遺跡-耳飾り-

0169甲ッ原遺跡-石皿とすり石-

0212甲ッ原遺跡-琥珀垂飾について-

0294甲ッ原遺跡-漆が塗られた土器片-

0405甲ッ原遺跡-特殊脚付鉢-

0226塩川遺跡-中世の調理器具-

0236天神遺跡-日本最古のヒスイのペンダント-

0237酒呑場遺跡-マメの圧痕-

0308酒呑場遺跡-火焔型土器-

0316酒呑場遺跡-産まれる縄文人-

0319酒呑場遺跡-海へのあこがれ-

0239甲ッ原遺跡-縄文時代前期初頭の住居跡と土器-

0271金生遺跡-鉄釉兎形水滴-

0272中込遺跡-絡条体圧痕文土器-

0315郷蔵地遺跡-敷石住居-

0323金生遺跡-縄文ランドスケープ-

0328酒呑場遺跡-酒呑場遺跡で見つかった『謎』の土器片-

0399酒呑場遺跡-豊かな縄文時代中期文化を代表する683点の出土品-

0338柳坪遺跡-縄文時代中期の土器-

0377丘の公園14番ホール遺跡-長大な石槍で狩りをする人々の15000年前の石器作り工房跡-

0380日影田遺跡-住居跡と炉-

郷蔵地遺跡は、北杜市須玉町比志にある遺跡です。この遺跡は1986年秋に塩川ダム建設に伴う県道付替工事に先立ち、発掘調査が行われました。
調査の結果、縄文時代中期後半（今からおよそ4200年前）の敷石住居跡1軒が発見され、住居跡内から深鉢形土器の他、三角壔（さんかくとう）型土製品、石棒、丸石など祭祀（さいし）的性格の強い遺物が出土しました。

1号住居跡の全景。東辺3.0m、西辺2.7m、南辺3.0m、北辺3.0mほどあります。

敷石は厚さが3.0cmほどの深鉢型土器の一部や三角壔(さんかくとう）型土製品、丸石などが出土しました。

平板状の石を壁際に一列にめぐらしています。住居跡からは、たくさんの土器が出土しました。

中央付近には石囲炉（いしがこいろ）も見られます。これは胴部の下半分が欠けた深鉢形土器です。

左は長さ57.3cm、最大径12.6cmの石棒です。この石棒は屋内で祭祀の道具として使われました。

右は長さ49.2cm、幅16.2cm、厚さ12.4cmの柱状の石です。

今回の遺跡トピックスでは、郷蔵地（ごうぞうち）遺跡の敷石住居跡（しきいしじゅうきょあと）について紹介しました。県内では、現在までに45遺跡以上から200軒以上の敷石住居跡が見つかっています。敷石については、部分敷石や全面敷石があり、全ての敷石住居が同じ性格ではないようです。詳しくは、今後の遺跡トピックスで紹介していきたいと思います。

山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第31集郷蔵地遺跡-塩川ダム建設工事に伴う発掘調査報告-1987.3
山梨県教育委員会山梨県土木部

山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第237集塚越遺跡・炭焼遺跡・井坪遺跡ー一般国道137号河口バイパス建設工事に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書ー2006.3山梨県教育委員会山梨県土木部

『山梨県史』資料編2原始・古代考古（遺構・遺物）1999.3山梨県

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