トップ > 組織案内 > 県教育委員会の組織(課室等) > 遺跡トピックスNo.380日影田遺跡(ひかげだいせき)-住居跡と炉-〔北杜市〕
ページID:55773更新日:2017年5月18日
ここから本文です。
北杜市の遺跡
|
写真:1号住居跡の炉跡 日影田遺跡は、山梨県北杜市高根町下黒沢にあります。この遺跡は、県営高根団地の建設事業予定地から見つかった遺跡です。第1次調査では、団地建設予定地の南側部分の約5000平方メートルを調査しました。住居跡の他、炉跡、土坑といった縄文時代中期(今から約5000年前)の遺構の他、畝(うね)状遺構や溝、墓など中・近世の遺構が見つかりました。第2次調査では、予定地の北側部分に4000平方メートルを調査し、住居のほか炉跡、土坑、ピット群といった縄文時代の遺構が発見されました。 【遺跡の概要】日影田遺跡(ひかげだいせき)
1993年(平成5)4月22日~4月30日(試掘調査) 1993年(平成5)6月21日~10月8日(第1次調査) 1994年(平成6)4月27日~7月29日(第2次調査)
炉について写真:1号住居の石囲炉 炉には、火を炊いたり煮炊きするだけでなく、暖房や採光の役割もあります。屋内炉と屋外炉があります。上の写真は石で囲んだ石囲炉(いしがこいろ)ですが、この石囲炉のすぐそばでは、地面を浅く掘りくぼめた地床炉(じしょうろ)も見つかっています。写真は石囲炉で、人の頭部ほどの石を使い長方形に配置しています。規模は93cm×80cmです。中央には、厚く堆積した焼土があります。 写真:調査区の発掘作業の様子写真:1号住居の中から見つかった土器 写真:94号土坑より出土した土器写真:1号住居内から出土した打製石斧(だせいせきふ) 今回紹介したような、一軒の住居で石囲炉と地床炉を併用した例はいくつかあります。日影田遺跡のある八ヶ岳南麓周辺の遺跡でもいくつかの遺跡から見つかっています。このような形態の炉がいつ頃から登場してどのように広がっていったのかについての詳細は分かっていません。
次の遺跡トピックスへ|遺跡トピックス一覧へ|一つ前の遺跡トピックスへ
|