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更新日:2017年3月13日
山梨県では地場産品・工業製品にも、この地自慢の清らかで豊富な水が欠かせません。昔から伝え継がれてきている染めや和紙づくり、さらに近年では化粧品製造でも山梨の水が活かされています。
豊川製紙
西八代郡市川三郷町
市川の和紙は、“美人の素肌のように美しい”というたとえで「肌吉」と呼ばれ、武田家や江戸幕府の御用紙として保護されてきました。現代は、手漉き、機械漉きともに上質な障子紙としても注目されています。
西伝製紙工場
南巨摩郡身延町
1571年(元亀年間)発祥の西島手漉和紙は、武田信玄が「西未」と命名した紙を祖に、画仙紙を全国に先駆けて作成しました。誕生した子どもの名前を記す「命名紙」製作など、日本の伝統的な習わしの継承も担っています。
井上染物店
南アルプス市
「甲州武者のぼり」や鯉のぼりは、その昔、天下泰平を目指す戦陣で用いられた、旗指物や吹流しに由来するといわれています。友禅染の技法で芸術性の高い作品を色鮮やかに製作するには、清らかな水が欠かせません。
槙田商店
南都留郡西桂町
江戸時代の「甲斐絹」に由来する郡内織物は、清水と豊かな自然が育んだ高品質な先染織物です。細番手、先染めの糸を用いた精巧な美しさが魅力です。地元企業と東京造形大学の学生との企画である「富士山テキスタイルプロジェクト」により、県外からも新たな感性を取り入れ、伝統と最旬の融合を図っています。
富士吉田織物協同組合
富士吉田市
富士山の湧水で清められた糸が織りなす、優美な色合いと独特な風合いが特徴で、自然と人が紡ぐ「甲斐絹」の伝統美を今に受け継いでいます。きめの細かい生地作りを得意とし、傘地、ネクタイやカーテンなどが代表的な製品です。
美しく健やかな肌づくりに欠かせない化粧品の製造でも、山梨の水が活かされています。水は化粧品のベースとなるもので、化粧品づくりには良い水が不可欠。山梨の森や大地が育んだ清らかな湧水や温泉水が、やさしい化粧品をつくりだしています。