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報告書への道~縄文土器の実測~(酒呑場遺跡)北杜市酒呑場遺跡(昨年5~9月に発掘調査を実施)から出土した、土器や石器等の遺物の整理作業を、北杜市にある埋蔵文化財センター・考古博物館峡北収蔵施設にて実施しています。 遺跡の発掘調査では、出土した遺物の図面を作成し、「調査報告書」を刊行することで、記録として遺跡を後世に伝えていきます。今回は、今行っている遺物の実測作業を紹介します。 今回実測するのは、この縄文土器。ほぼ完全な形で見つかりました。今からおよそ4000年前に作られた”曽利式土器”です。 実測に必要な道具を集めました。「実測」とは、土器を正確に図に示すことで、スケッチとは異なります。数ミリ単位の細かなところまで道具を使って測っていきます。 まずは大きな三角定規と物差しを使って、土器の外側の形を方眼紙に写していきます。 土器の形が描けたら、次に土器の表面にある文様を描いていきます。これは、文様をわかりやすくするために、白いチャコペンでなぞっているところです。 たくさんある文様を一つ一つ定規などを使って測るのは大変な作業です。そこで登場するのが、実測用の機械(スコープ)です。モニターに映し出された土器を見ながら、土器についている文様を下書きして、下書きした文様を清書していきます。これで完成! 完成した実測図はこちら。スケッチとは異なり、陰影などはつけません。このような遺物の実測作業を、破片のものも含めて500点以上実施する予定です。報告書刊行への道のりはまだまだ長そうです。。
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