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ページID:4642更新日:2024年8月20日
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ここでは、山梨県埋蔵文化財センターの調査にかかるさまざまな出土文化財のなかから代表的なものをご紹介します。 硬玉製大珠(こうぎょくせい・たいじゅ)資料名:硬玉製大珠(こうぎょくせい・たいじゅ) 出土地:天神遺跡(北杜市大泉町) 時代:縄文時代前期 緑色を基調とした宝石にヒスイ(翡翠)がありますが、細かく見ると硬い硬玉と柔らかい軟玉とがあり、この資料は前者の硬玉でつくられています。大珠として国内で最も古い例とされています。どこでどんなふうに作られ、どんな人の胸に下げられていたのでしょう。 土偶(どぐう)資料名:土偶(どぐう) 出土地:大木戸遺跡(甲州市塩山熊野) 時代:縄文時代 この土偶は、高さ5cmほどの、頭部と胴・脚からなるシンプルな造形です。 土偶の目と口は刺突により表し、うすくまゆを引いており、とても愛らしい表情となっています。 石鏃(せきぞく)資料名:石鏃(せきぞく) 出土地:大木戸遺跡(甲州市塩山熊野) 時代:縄文時代 石鏃は、矢の先に付ける“矢じり”のことで、多くは黒曜石でつくられますが、これは水晶を原材にしており、水晶産出地に近い当地ならではのものです。 中空土偶(ちゅうくうどぐう)資料名:中空土偶(ちゅうくうどぐう) 出土地:金生遺跡(北杜市大泉町) 時代:縄文時代 内部が容器のように中空になっている土偶です。 透かしで表現された目や突き出た口など、とてもユニークな表情をしていて、「ちゅうた君」の愛称があります。 この資料は、1980年に調査された金生遺跡の縄文時代晩期の2号配石遺構より出土しました。出土の状況から、当時のまつりに結びついた存在だと考えられます。 人形(ひとがた)資料名:人形(ひとがた) 出土地:塩部遺跡(甲府市塩部2丁目) 時代:平安時代 スギの板材でつくられた人の形をかたどった形代(かたしろ)です。 形代はもともと神を祀るときその仮の姿として形作られたものですが、禊ぎ(みそぎ)などの場で人の厄(わざわい)をそれに移して、川に流したりもしました。 この資料は、現在の県立甲府工業高校の校舎のある場所で、その建設に先立つ1995年の発掘調査で出土したものです。平安時代の川跡からの出土は、当時の人々のまじないの世界をしのばせるものといえます。 土錘(どすい)資料名:土錘(どすい) 出土地:滝沢遺跡(富士河口湖町) 時代:平安時代 土錘は、魚をとるときに使う編みにくくりつけて使う素焼きの“おもり”です。 滝沢遺跡では、平安時代の住居跡から出土しました。湖に出て漁をしていたのでしょうか。 墨書土器(ぼくしょどき)資料名:墨書土器(ぼくしょどき) 出土地:滝沢遺跡(富士河口湖町河口) 時代:平安時代 「甲斐型土器」とも呼ばれる特色のある土師器(はじき)の底面や外面に、墨で「本人」(“本”の文字は“大”に“十”)と書かれたものが出土しています。 |