トップ > 組織案内 > 県教育委員会の組織(課室等) > 埋蔵文化財センター_遺跡トピックスNo.0021塩部遺跡
ページID:4347更新日:2016年2月8日
ここから本文です。
甲府市の遺跡(甲府城関連・曽根丘陵公園を除く)
|
塩部遺跡〔しおべいせき〕塩部遺跡は甲府市塩部に所在する、弥生・古墳・奈良・平安時代の遺跡です。1995年に高等学校の改築に伴って校舎建設予定地のグラウンド部分の発掘調査を行いました。
所在地:甲府市塩部 時代:弥生時代・古墳時代・奈良時代・平安時代・近代 報告書:山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第123集1996(平成8)年刊行 調査機関:山梨県教育委員会・山梨県埋蔵文化財センター 左:塩部遺跡の調査風景右:空中写真 出土した遺物左:人形木製品右:人形木製品出土状況
塩部遺跡から出土した2体の人形木製品(ひとがたもくせいひん)です。杉板を削って作られています。左の人形は縦40cm最大幅9cm厚み8mm、右の人形は縦36.5cm最大幅8.5cm厚み8mm程の大きさで、平安時代の川の跡から、2体が頭を向かい合わせるようにして出土しました。 木製品は通常、腐ってしまい残ることはあまりないのですが、塩部遺跡では豊富な地下水と粘土質の土によって空気と光から遮断されていたため残存していました。それでも千年もの歳月によってかなり痛んでいたため、人形にこれからの命を与えるべく保存処理を施しました。 人形木製品実測図
左の人形には墨書の顔と左肩部分に焦げ跡が、右の人形には多数の刃物によるものと思われる傷が見られます。(左の人形の顔は、出土してすぐに消えかかっていた墨の痕跡を赤外線ビデオカメラによって読み取りました。)災いや穢れ・病などを祓うための祭祀に使用され、焼かれたり傷つけられたりされたものと思われます。
次の遺跡トピックスへ|遺跡トピックス一覧へ|一つ前の遺跡トピックスへ
|