トップ > 組織案内 > 県教育委員会の組織(課室等) > 埋蔵文化財センター_遺跡トピックスNo.0152八幡神社遺跡
ページID:24348更新日:2017年6月16日
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甲府市の遺跡(甲府城関連・曽根丘陵公園を除く)
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ビニール袋の中身は何?甲府市宮前町にある八幡神社遺跡は、縄文・弥生時代の遺跡として知られています。2000・2008年度に試掘調査が行われ、縄文時代の土器・石器、平安時代・中世の土器などが発見されています。また、1993年には、八幡神社の境内で、縄文時代中期(今から約4000年前)の土偶の胴部が採集されています。 今回の調査は、山梨大学が、燃料電池ナノマテリアル研究センターの実験棟を建設するため、遺跡を記録保存する目的で調査を行っています。 (写真1)ビニール袋の中身は何?
黒曜石や水晶の破片がいっぱい!八幡神社遺跡は、甲府駅の北側にある甲斐国総社(かいのくにそうじゃ)八幡神社を中心としてあります。今回は、八幡神社の東側を発掘調査しています。7月1日から、調査を開始し、現在まで、遺構は、溝2条とピット3基が発見されました。遺物は、縄文時代の土器と石器、古墳・平安時代の土師器・須恵器などが出土しています。 ここで、特筆すべきことは、黒曜石の破片がたくさん出土していることです。写真1のビニール袋の中には、主に黒曜石の破片が入っています。7月末には、黒曜石の破片が約2000点、水晶の破片も14点あります。それに比べて縄文土器は、約200点です。このことから、何が考えられるでしょう。 (写真2)黒曜石の破片 (写真3)水晶の破片 石器を製作していたのでは遺跡から黒曜石や水晶の破片がたくさん出土していることから、この場所で、石鏃(せきぞく)や石錐(いしきり)などの石器を製作していたのではないかと、考えられます。写真4・5のような石鏃も少ないですが、出土しています。 調査はこれからも続きます。今後、さらに新たな発見がまっているかもしれません。 (写真4)黒曜石の石鏃(せきぞく) (写真5)水晶の石鏃(せきぞく) |