トップ > 組織案内 > 県教育委員会の組織(課室等) > 埋蔵文化財センター_遺跡トピックスNo.0112海道前C遺跡「人面装飾付土器」
ページID:4339更新日:2017年5月17日
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北杜市の遺跡
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海道前C遺跡〔かいどうまえしーいせき〕(北杜市高根町箕輪) 海道前C遺跡は、八ヶ岳山麓、北杜市高根町箕輪に所在しています。 この八ヶ岳山麓は、縄文時代の遺跡が数多くある地域として知られているところです。 発掘調査は、国道141号(通称箕輪バイパス)の建設工事に伴って1995年(平成7年)に行ったもので、約1,500平方メートルを調査しました。
写真海道前C遺跡航空写真(赤い丸の中が発掘現場の場所です)。 南方向から撮影しています。後に写ってる山は八ヶ岳です
所在地:北杜市高根町箕輪1369外 時代:縄文時代中期(今から約4,500年前) 調査機関:山梨県埋蔵文化財センター 調査期間:1995年(平成7年)10月16日~12月27日 報告書:山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第165集1999年(平成11年)3月31日刊行
『古堰遺跡・大林上遺跡・海道前C遺跡・宮の前遺跡・大林遺跡』 写真左:発掘調査区全体風景右:竪穴住居跡発掘調査風景
遺跡は、縄文時代の集落跡で、竪穴住居跡21軒を発見し、土器・石器・土製品・土偶などが出土しました。 美人顔!?人面装飾付土器(じんめんそうしょくつきどき)土坑(どこう)から人面装飾付土器(じんめんそうしょくつきどき)が出土しました。この土器の口縁には、かわいらしい表情をしている女性の顔がついています。なぜこのような土器がつくられたのでしょうか。 写真人面装飾付土器
この土器は、顔の方が下へ向き、逆さの状態で出土しました。また、ほぼ完形の深鉢土器や一部欠けた浅鉢土器、石棒が土器のすぐ近くから出土しました。 写真左:人面装飾付土器(後から)、右:顔部分アップ
土器の底が欠けていますが、大部分が残っていました。また、土器の口縁には女性の顔があり、人面装飾付土器はこの地域では比較的多く出土しています。 この人面装飾付土器は、胴部に出産の様子が表現されていることから通称出産土器とも呼ばれ、この土器は、豊穣(ほうじょう)を願ってつくられたものと考えられています。
写真人面装飾付土器展開写真 山梨県立考古博物館でこの人面装飾付土器に会えます!写真考古博物館縄文時代展示風景 黄色い丸の中の土器が人面装飾付土器です。 この人面装飾付土器は、山梨県立考古博物館でみることができます!みなさん、ぜひ会いにきて、じっくりご覧ください。 人面装飾付土器がシールになる!!山梨県埋蔵文化財センターオリジナルシールデザインを作成しました。 この人面装飾付土器をデザインしたものもありますので、ご覧ください。 オリジナルシールデザイン |