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ページID:8056更新日:2017年5月31日

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遺跡トピックスNo.0171三光(さんこう)遺跡発掘調査が終了しました。

 

笛吹市の遺跡

  • 0014経塚古墳-復元古墳-
  • 0217経塚古墳-内部構造-
  • 0251経塚古墳-石室の石積み-
  • 0280経塚古墳-列石-
  • 0396経塚古墳-八角形の意味-
  • 0019桂野遺跡-石皿・磨石-
  • 0100桂野遺跡-陥し穴-
  • 0111桂野遺跡-前期土偶-
  • 0262桂野遺跡-縄文時代前期の住居跡-
  • 0265桂野遺跡-土器に描かれた物語-
  • 0020四ツ塚古墳群-玉類-
  • 0235四ツ塚古墳群-装身具-
  • 0022狐原遺跡-墨書土器-
  • 0059平林2号墳-副葬品-
  • 0079平林2号墳-青銅鏡-
  • 0102平林2号墳-ガラス玉-
  • 0202平林2号墳-馬具類や装身具類-
  • 0240平林2号墳-勾玉-
  • 0337平林2号墳-勾玉-
  • 0081身洗沢遺跡-田んぼと木製品-
  • 0230身洗沢遺跡-プラント・オパール-
  • 0339身洗沢遺跡-農具の今と昔-
  • 0125水口遺跡-柄鏡形敷石住居跡(1号住居跡)-
  • 0355水口遺跡-敷石住居跡(3号住居跡)-
  • 0135花鳥山遺跡-エゴマ種子塊-
  • 0194花鳥山遺跡-縄文時代の食生活を知る遺物-
  • 0199花鳥山遺跡-世界最大級の縄文土器?-
  • 0406花鳥山遺跡-耳飾り-
  • 0145竜安寺川西遺跡-発掘調査速報-
  • 0155竜安寺川西遺跡-発掘調査速報2-
  • 0165竜安寺川西遺跡-発掘調査速報3-
  • 0179竜安寺川西遺跡-ミニチュア土器-
  • 0147境川中丸遺跡-発掘調査速報-
  • 0157境川中丸遺跡-発掘調査速報-
  • 0181境川中丸遺跡-S字状口縁台付甕-
  • 0148一の沢遺跡-縄文時代中期の住居-
  • 0293一の沢西遺跡-ヒトをモチーフにした土器-
  • 0307一の沢遺跡-縄文土器-
  • 0350一の沢遺跡-みんなで応援しよう!「ミュージアムキャラクターアワード2012」のいっちゃん-
  • 0150稲山遺跡-発掘調査速報-
  • 0160稲山遺跡-発掘調査速報2-
  • 0170稲山遺跡-発掘調査速報3-
  • 0209稲山遺跡-常滑甕-
  • 0229稲山遺跡-すり鉢-
  • 0288稲山遺跡-かわらけ-
  • 0151三光遺跡-発掘調査速報-
  • 0166三光遺跡-発掘調査速報5-
  • 0171三光遺跡-発掘調査速報6-
  • 0186三光遺跡-耳飾り他-
  • 0173二之宮遺跡-食材をふかす道具-
  • 0284二之宮遺跡-置きカマド-
  • 0219亀甲塚古墳-盤龍鏡-
  • 0264亀甲塚古墳-碧玉製管玉-
  • 0234御坂中丸遺跡-縄文時代早期-
  • 0275馬乗山2号墳-甲府盆地最後の前方後円墳-
  • 0331地耕免遺跡-斎串と馬の歯-
  • 0354中丸東遺跡-縄文時代前期の土器と古墳時代の住居跡-
  • 0356石橋条里制遺構-古代の土地区画整理-
  • 0371太鼓畑遺跡-調査概要-
  • 0382六ッ長遺跡-調査概要-

笛吹市御坂町竹居地区にある三光遺跡は山梨リニア実験線の建設に先立ち今年(平成20年・2008年)6月より発掘調査を行った遺跡です。調査は11月で終了し、現在剥(は)いだ土の埋め戻し作業を行っています。

三光遺跡は1974年にも発掘調査が行われ、縄文時代中期から後期(約5000年~3000年前)の遺跡が確認されました。今年の調査でも同じ時代の土器や住居が見つかっています。1974年の調査では県内最大のヒスイの大珠(たいしゅ)が見つかり大きな話題となりました。

平成20年の調査で見つかったもの

1・2区調査区

[図1遺跡調査区(1区・2区)上が北]

3区調査区

[図2遺跡調査区(3区)上が北]

上の図は、今年調査した三光遺跡の調査区域図です。この調査で発見された遺構(いこう:地面に残された住居跡や土坑など、昔の人の生活の跡)を赤く書き込んであります。

図の中の言葉解説

土坑(どこう):地面を掘りくぼめたあな。

集石土坑(しゅうせきどこう):こぶし大の石がたくさん詰まった土坑。

お墓や調理をした跡。円い形をしている。

暗渠(あんきょ):地下に埋められたり、ふたをされた水路。

溝状遺構(みぞじょういこう):畑の区画や水が流れていたと考えられる細長いくぼみ。

配石遺構(はいせきいこう):比較的大型の石を使って作られた施設。石が規則性を

持って並べられている。縄文時代のものは祭りやお墓に使用。

今回出土した直線の配石は畑の区画として使われた可能性があります。

これらの遺構の形を記録した図面や見つかった土器などは埋蔵文化財センターに保管され、現在整理を始めたところです。このホームページでは発掘調査終了後も、整理作業で新たに分かったことや今までの速報で紹介できなかった出土品などを紹介していく予定です。

発見された小型の土器-ミニチュア土器

ミニチュア土器

[写真3三光遺跡出土のミニチュア土器]

これは遺跡の3区中央の12号土坑からみつかった土器です。写真では10円玉とくらべていますが、日常使う物よりかなり小さい土器です。これが土の中から見つかった時は、「かわいい!」と多くの作業員さんが声に出していました。古墳時代前期(4世紀初頭、今から約1700年前)の台付甕(だいつきがめ)の台の部分と一緒にみつかりました。

この土器は小さいながらも上の縁の部分や下のへこみ部分もしっかり作ってあり、土器の表面にはハケの跡も付けられています。下の部分は欠けてしまっているのですが、この形からおそらく台付甕であると思われます。本物の台付甕の大きさとくらべてみて下さい。土器比較

[写真4台付甕の大きさ比較]

このような日常使う土器よりかなり小さい土器のことをミニチュア土器と言い、古墳のお祭りをした場所で多く見つかることから、お祭りで使用されたとも言われます。しかしミニチュア土器はもっと昔の縄文時代から作られていて、それがお祭りにだけ使われたとは限定できません。また、時代によって使い方も違うかもしれません。いったい何に使ったのでしょうか。

現代でもこのような小型の器を目にすることがありませんか?たとえばおままごとの器とかお供え物の器など。昔の人がこの小さい、かわいらしい器を何に使ったのか-想像するのも楽しいですね。

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