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ページID:33745更新日:2017年5月12日
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県指定史跡甲府城跡一覧
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県指定史跡甲府城跡(舞鶴城公園)は、本県唯一の約400年の歴史を誇る惣石垣で造られた近世城郭を主体とする史跡です。 山梨県では、1990年(平成2年)より行われている舞鶴城公園整備事業の一環として、安全性の確保、文化財の保護、利便性の向上などを目的に、石垣の補修工事を行っています。 〈写真:石垣補修工事・調査の様子〉 平成22年度は、舞鶴城公園のあじさい広場(公園北東部)より稲荷櫓へ通じる歩道に面した石垣の補修工事・調査を行っています。 工事・調査の進捗状況については、「平成22年度石垣修復工事にかかる文化財石垣の調査について」をご覧ください。・・・※この工事・調査は終了しました。 甲府城の石垣の素晴らしいところは・・・甲府城の石垣は、文化財として大変価値があると言われています。それは、なぜでしょうか? 甲府城の石垣のほとんどは「野面積み(のづらづみ)」という方法で積まれています。この技術は、今から400年ほど前、信長・秀吉の時代から戦国時代の終わりごろまでに用いられた技術です。 〈写真:天守台を北東部より撮影〉 400年前に積まれた石垣が、現在も良好な状態で残っているのが甲府城の石垣なのです。 野面積みとは・・・野面積みは自然石(野面石)をそのまま使用するか、粗く割って使用します。その結果、石垣には、不揃いの大きさ、不揃いな形の石が積まれることになります。石垣の積み方には、野面積みの他に、「切り込み接ぎ(きりこみはぎ)」と呼ばれる方法があります。切り込み接ぎは、方形に整形した石材を密着させて積み上げる方法です。甲府城には野面積みの石垣ばかりではなく、切り込み接ぎで積まれた石垣があります。
〈写真:「野面積み」と「切り込み接ぎ」の比較〉 上の写真は天守曲輪の石垣です。左側が野面積み、右側が切り込み接ぎで積まれています。切り込み接ぎは、江戸時代以降に用いられようになった技法です。石の積み方のちがいに注目することにより、この部分の石垣の改修が江戸時代以降に行われたことが分かります。
所在地甲府市丸の内1丁目地内 時代中世~近世 調査機関山梨県教育委員会
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