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ページID:37845更新日:2017年5月17日
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南部町の遺跡0292原間遺跡-土坑とカマド-0344寺前遺跡-南部町での発掘調査-0347天神堂遺跡-礫群- |
南部町本郷地内にある原間遺跡は、中部横断自動車道の建設にともない発掘された遺跡です。 今週の「遺跡トッピックス」は、この遺跡で見つかったものの中から2点を紹介します。 原間遺跡には、3つの調査区を設定しました(向かって一番右がA区、道路を挟んで駐車場脇がB区、鉄塔の脇にあるのがC区)。 原間遺跡についてこの遺跡は、南部町の北部に位置する本郷地区内の茶畑の中にありました。平成21年6月から同年11月までの間、発掘調査が行われました。その結果、縄文時代の土坑が約100基、地面が焼かれた焼土遺構1基、平安時代の住居跡1軒が発見され、その他多くの土器片が出土しました。 土器は、縄文時代を中心とするもので、縄文時代前期後半(およそ5500年前)、中期中頃から後半(およそ5000年前から4500年前)、後期の前半(およそ4500年前)にあたります。しかしながら、土器は見つかっているものの、生活の場を示す住居跡が見つかっていないことから、原間遺跡の位置は大規模な集落の中心から離れた場所にあたり、中心部はこの遺跡の西側にあるのではないかと考えられています。 遺跡周辺や内部の様子遺跡のある場所の標高は約170m C区の2号住居跡 原間遺跡の位置出土した土坑とカマド縄文時代の特殊な土坑 A区の2号土坑からは集石土坑が見つかりました。土坑の中には、礫が入れられ、その中に4分割に破壊された石棒が混入されていました。
C区の住居跡から見つかったカマド 9世紀後半の平安時代の住居跡からはカマドが見つかりました。東壁に設置されるカマドですが、南半分は倒れた木によって破壊されたと見られます。 「山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第279集」より |