トップ > 組織案内 > 県民生活部 > 山梨県総合理工学研究機構 > 令和3年度Y-CROST研究奨励賞
ページID:102795更新日:2022年2月28日
ここから本文です。
令和4年2月14日(月)、総合理工学研究機構総長室において「令和3年度Y-CROST研究奨励賞」の授賞式と受賞講演が行われました。
第4回目となる本年度は、選考の結果、3名の受賞者が選出され、前田総長より賞状と記念品が授与されました。記念品は、総理研初代総長を務められた大村智先生が自ら祝辞「至誠通天」と署名をされた著書「ストックホルムへの廻り道」です。
授賞式に引き続き、受賞者による講演が行われました。受賞者は、受賞の喜び、謝辞を述べた後、それぞれの研究内容について講演し、県の関係部局や試験研究機関の職員約100名がオンラインで視聴しました。
右から、前田総長、馬場久美子氏、小松正和氏、大野局長
なお、安田泰輔氏は大雪のためTV会議にて参加頂きました
令和4年2月28日 安田泰輔氏、前田総長
富士山科学研究所 主任研究員 安田泰輔(やすだ たいすけ) 研究テーマ:富士山ならびにその周辺地域における植物保全活動の基盤となる生態学的研究 研究業績:富士山とその周辺地域の侵略的外来植物の侵入の現状と予測を行った。さらに、空中写真から富士山全域の植生分布を把握・解析するソフトウェアを開発した。研究成果は、富士河口湖町が実施した河口湖での特定外来生物アレチウリの駆除活動や県が実施した富士山五合目での外来種の侵入防除活動や駆除活動につながった。また、外来種防除や駆除に関する各種講演会等を各地で行うことで、知識の普及と防除活動の啓発にも貢献している。 |
|
|
産業技術センター 主任研究員 小松正和(こまつ まさかず) 研究テーマ:ワインをはじめとする県産農産物加工品の品質向上と開発 研究業績:山梨県は「ワイン県」を宣言するなど、ワインの生産性と品質向上を目指している中、発酵過程で炭酸ガスを注入する手法の開発や近年注目されている「オレンジワイン」に関して甲州種が適していることを明らかにするなど、ワインの品質向上や製品開発において、県のワイン産業の振興および産地ブランド形成に貢献した。さらに、峡南地域のブランドである「あけぼの大豆」の成分分析により、他品種より優れる点を明らかにするとともに、発酵技術を活用し大豆発酵食品の開発を行うなど、峡南地域の振興に貢献した。 |
|
総合農業技術センター 主任研究員 馬場久美子(ばば くみこ) 研究テーマ:環境保全型農業の推進を目指した施肥体系の改善に関する研究 研究業績:県内農地の土壌の多くでリン酸と加里が過剰に蓄積されていることを明らかにした。その結果を受け、地域の実態に即した肥料の開発・製品化やリン酸無施肥の提案など、収量を維持したまま施肥量を軽減する方法を示すなど農家のコストダウンに貢献した。また、土壌からの温室効果ガスであるN2Oの発生を軽減する施肥方法を新たに提案し、先の成果と合わせて、環境保全対策型農業の推進にも貢献した。 |