ページID:85532更新日:2018年11月13日
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「日本遺産(JapanHeritage)」は、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(JapanHeritage)」として文化庁が認定するものです。
ストーリーを語る上で欠かせない魅力溢れる有形・無形の様々な文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことにより、地域の活性化を図ることを目的としています。
全国で13件が日本遺産に認定されました。
本県関係では「葡萄畑が織りなす風景ー山梨県峡東地域ー」と「星降る中部高地の縄文世界ー数千年を遡る黒曜石鉱山と縄文人に出会う旅ー」(長野県と共同申請)の2件が認定されました。
地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーである日本遺産に、本日、新たに13件が認定され、このうち本県に関係する2件のストーリーが、多くの応募の中から選ばれたことは、大変喜ばしい限りであります。
ひとつは山梨市、笛吹市、甲州市とともに、峡東地域のぶどう畑の景観の歴史やその魅力を語ったストーリー「葡萄畑が織りなす風景-山梨県峡東地域-」であります。
もうひとつは長野県と共同で申請した、長野県茅野市ほか甲府市、北杜市、韮崎市、南アルプス市、笛吹市、甲州市における縄文世界と風光明媚な景観や歴史を語ったストーリー「星降る中部高地の縄文世界-数千年を遡る黒曜石鉱山と縄文人に出会う旅-」であります。
今回の認定に当たりましては、本県の地域の特徴や魅力が高く評価された結果であると考えており、関係各位の多大な御協力に感謝を申し上げます。
今後は、関係市、関係団体とも連携を取りながら、日本遺産を活用した魅力的な事業を計画的かつ継続的に展開し、国内外に積極的に発信していくための体制づくりに万全を期して参ります。
(2018年5月24日・於:東京ステーションホテル)
(設置場所:山梨県庁正面玄関)
甲府盆地の東部は平坦地から傾斜地まで葡萄畑が広がり、初夏には深碧の絨緞、秋には紅葉の濃淡が日に映え、季節ごとに様々な風景を魅せてくれます。
奈良時代から始まったと伝えられる葡萄栽培は、先人たちの知恵と工夫により、かつて水田や桑畑だった土地を一面の葡萄畑に変え、またその葡萄畑に育まれたワインは日常のお酒として地域に根付きました。今も歴史を語る技術や建物は受け継がれ、葡萄畑の風景の中に溶け込んでいます。
(秋の葡萄畑)日本の真ん中、八ヶ岳を中心とした中部高地には、ほかでは見られない縄文時代の黒曜石鉱山があります。鉱山の森に足を踏み入れると、そこには縄文人が掘り出したキラキラ耀(かがや)く黒曜石のカケラが一面に散らばり、星降る里として言い伝えられてきました。日本最古のブランド「黒曜石」は、最高級の矢じりの材料として日本の各地にもたらされました。
麓のムラで作られたヒトや森に生きる動物を描いた土器やヴィーナス土偶を見ると、縄文人の高い芸術性に驚かされ、黒曜石や山の幸に恵まれて繁栄した縄文人を身近に感じることができます。
(出産土器(津金御所前遺跡))