ページID:33164更新日:2023年8月29日
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森林は、多様な機能をもっています。その機能を目的別に分類し、その分類により、17種の保安林を定めています。
森林が持つ、水源かん養機能に着目し、流域におけるさまざまな水需要を確保します。主に、水源となる森林を大規模に指定するのが特徴です。
樹木の根や、下層植生の効果により、雨水による表土の浸食をくい止め、下流域の土砂災害を防ぐために指定されます。主に、集落に近い里山や、土砂流出が顕著な森林を指定します。
樹木の根によって、土砂の崩壊を防ぐために指定されます。主に道路や住宅などに隣接した箇所の山林を指定します。
海岸から飛んでくる砂を、森林によって遮断し、砂による被害を防ぎます。海岸沿いの森林が指定されるほか、神奈川県湘南海岸のように、育林される場合もあります。
森林によって、強風を弱め、農地や住宅を守ります。
万が一、洪水などの水害に見舞われたとき、水の勢いをやわらげたり、漂流物をせき止めたりするなどして、水害の被害を抑えます。主に、大きな河川沿いの森林を指定します。
津波や高潮の勢いを弱め、被害を食い止めるほか、塩分の多い海風を弱めて、農地などを守ります。
ある地域で用いられる水道など、局所的に必要である水源を守ります。「1水源かん養保安林」は流域全体の水源地を保全する目的ですが、こちらは、限定された地域的必要性から指定されるという違いがあります。
吹雪を抑えます。
霧の移動を抑えることによって、交通事故を防いだり、農地を守ります。
なだれが起きるのを防ぎます。また、なだれが万が一起きてしまった場合も、その勢いをなるべく抑えます。
樹木の根で岩石を安定させたり、樹木そのもので落石を阻止します。
燃えにくい樹種により、森林を形成し、山火事等が燃え広がらないようにすることによって、住宅や農地を守ります。
森林により陰をつくって魚介類が住みやすくするほか、土砂の流出を防いできれいな水を保ち、落葉などにより栄養を供給して、安定した漁場を形成します。
レーダーなどの機器を積まないような漁船が航行する際、目標となる地上物として保全されます。
人々の保健休養、いやしの場としての保安林です。森林浴やレクリエーションの場となります。また空気をきれいにするなど、住宅地の生活環境にも大いに役立っています。
名所や旧跡などの景観に、森林が大きな役割を果たしている、そうした森林を保全することによって、趣のある景観を保ちます。
以上の17種類のうち、山梨県においては次の10種類の保安林が指定されています。
1水源かん養保安林
2土砂流出防備保安林
3土砂崩壊防備保安林
5防風保安林
6水害防備保安林
8干害防備保安林
12落石防止保安林
13防火保安林
16保健保安林
17風致保安林