ページID:32902更新日:2022年3月23日
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子宮頸がんは定期的ながん検診で予防可能です!
子宮は、女性にしかない特別な臓器のひとつです。この子宮の入り口付近、「子宮頸部(しきゅうけいぶ)」にできるがんを、「子宮頸がん(しきゅうけいがん)」といいます。また、子宮の奥の「子宮体部(しきゅうたいぶ)」にできるがんがあり、「子宮体がん(しきゅうたいがん)」と呼びます。この2種類のがんは、原因や発症しやすい年齢・特徴・治療法などが違うため、それぞれについて正しい知識が必要となります。
子宮頸がん(しきゅうけいがん)はその他のがんと異なり、原因が解明されています。子宮頸がんの原因は、ほぼ100%がヒトパピローマウイルスというウイルスの感染であることが明らかになっています。子宮頸がんの原因である発がん性ヒトパピローマウィルスは、皮膚と皮膚(粘膜)の接触によって感染するウイルスで、多くの場合、性交渉によって感染すると考えられています。
発がん性ヒトパピローマウィルスは、すべての女性の約80%が一生に一度は感染していると報告があるほどとてもありふれたウイルス。このため、性交渉経験のあるすべての女性が子宮頸がんになる可能性を持っています。
しかし、このウィルスに感染しても、必ず子宮頸がんになるわけではありません。ほとんどの場合、感染したウィルスは自然に排除されてしまいます。しかし、一部の人は、感染が続き、がんが引き起こされる場合があります。
ヒトパピローマウィルスは皮膚や粘膜に感染するウイルスで、100種類以上のタイプがあります。
このうちの約15種類は子宮頸がんの原因となることが多いため、発がん性ヒトパピローマウィルスと呼ばれています。
中でも、16型と18型と呼ばれる2種類は、子宮頸がんを発症している20~30代の女性の約70~80%から見つかっています。
発がん性ヒトパピローマウィルスは、多くは性交渉の時に感染しますが、性器のまわりの皮膚や粘膜との密接な接触などによっても感染することがあるので、コンドームは感染を防ぐ有効な手段ではありますが、完全に防ぐことはできません。
ただし、子宮頸がんになるまでには、通常、数年~十数年と長い時間がかかるので、定期的な子宮頸がん検診を受けていれば、がんになる前の状態(前がん病変)を発見し、治療することが可能です。
がん検診の目的は、がんを早期に発見し早期治療で、がんによる死亡を減少させることです。特に、子宮頸がんは、検診を受けていれば早期発見しやすく、完治しやすいがんです。20歳をすぎたら、2年に1回子宮頸がん検診を受けましょう。
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ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症に係る定期接種について