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ページID:25791更新日:2019年6月3日
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1962年(昭和37年)から始まった国鉄(現JR)によるリニアモーターカーの開発は、10年後の1972年(昭和47年)に、200mの実験線で実験車がはじめて浮上走行に成功しました。
1977年(昭和52年)には、宮崎県に本格的な実験線が開設され、ここでの実験により、1979年(昭和54年)、無人走行の最高速度517km/hの記録がつくられました。
21世紀の“翔ぶ鉄道”として脚光をあびるリニアモーターカーは、1997年(平成9年)から技術開発の場を山梨県都留市へ移し、超電導磁気浮上式リニアモーターカーの車両開発はもちろん、電力供給装置や列車のコントロール装置、完全管理システム等の開発を、日本特有の起伏に富んだ地形、環境の中で確認しています。山梨リニア実験線での成果として、2003年(平成15年)には、有人走行による世界記録581km/hを記録し、2005年(平成17年)3月には、国土交通省の超電導磁気浮上式鉄道実用技術評価委員会から「技術開発は大きく前進し、超電導磁気浮上式鉄道について実用化の基盤技術が確立したと判断できる」と評価されました。
2007年(平成19年)1月、JR東海の山梨実験線建設計画などを国土交通大臣が承認したことから、先行区間(18.4km)での試験走行は、2011年(平成23年)9月をもって一旦終了し、一般区間(24.4km)の延伸工事を進めてきました。
2013年(平成25年)8月、更新延伸後の山梨リニア実験線(42.8km)にて、営業線仕様の新型車両L0(エル・ゼロ)系による走行試験が開始されました。延伸前の最大5両編成から、最大12両編成となり、長大編成によるトップスピードでの長距離走行や長大トンネルの走り抜けなどの技術的テーマに対応するとともに、保守体系の確立など、超電導リニアの実用化に向けた確認試験が行われています。
比較項目 |
山梨実験線 |
宮崎実験線 |
総延長 |
42.8km |
7.0km |
トンネル区間 |
約35.1km |
0km |
明かり区間 |
約7.7km |
7.0km |
単線・複線 |
複線 |
単線 |
最急勾配 |
40‰ |
5‰ |
最小曲線半径 |
8000m |
10000m |
注) 山梨実験線は全線完成時の状況
平成25年8月29日から行われている実験は、起点:山梨県笛吹市境川町から、終点:山梨県上野原市秋山までの全長42.8kmで行われています。
(参考)実験線ルート概要図