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更新日:2017年3月13日
山梨県の水資源量を予測するため、水収支状況の把握や水環境モデルを用いた解析を行っています。
水収支とは、気候変動や上流水源地域の森林の荒廃、水環境の変化などが与える影響から、水資源の許容地下水揚水量を予測するために把握するものです。山梨県の2011年の「地下水涵養量」は4,545百万立方メートルであるのに対し、地下水利用量(「生活用水」「工業用水」「農業用水」の合計利用量)は149百万立方メートルで、地下水涵養量の約3%にとどまっており、地下水資源には十分な余裕があると考えられます。
水収支解析結果【出典】水資源実態等調査(平成23・24年度)山梨県
山梨県の水資源、特に地下水賦存量の変化状況を予測検討するために構築した水循環モデル(水環境の計算モデル)を用いて、30年後降水量、渇水年降水量などの解析を行いました。30年後降水量は2011年の72.4%となり、地下水涵養量は減少し、地下水位は主要河川沿いで1m程度の低下が見込まれます。渇水年降雨量も減少し、主要河川沿いで1m程度の低下が見込まれます。地下水位の低下は、宅地化範囲である甲府盆地周辺と人工林が荒廃した場合の山沿いでは、大きくなると見込まれます。