トップ > 組織案内 > 観光文化・スポーツ部 > 山梨県立考古博物館 > ものづくり教室・少人数向け体験 > ものづくり教室「原始古代の技に学ぶ」 > 原始古代の技に学ぶ第4回「草木染め体験~コチニール染め~」
ページID:115468更新日:2024年6月20日
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県立考古博物館では月に1回程度、16歳以上の方を対象としたものづくり教室「原始古代の技に学ぶ」を開催しております。
今年度第4回のものづくり教室は夏季企画展「呪い(まじない)の世界」の関連イベントとして、草木染め体験~コチニール染め~を開催いたします。
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植物の色素を原料とした草木染めは、今から4千~5千年前に始まったと言われ、これまで世界各地で行われてきました。今回染料とするコチニールは厳密には草木ではありませんが、草木染めとして分類されている染料です。
コチニールはコチニールカイガラムシから採取できる天然の色素です。中南米では古くからカイガラムシが養殖され、染色用の染料として使用されてきました。日本では風土がカイガラムシの飼育に適さないため、現在に至るまで海外からの輸入品を使用しています。日本ではコチニールを染料とした色として、古くから猩々緋(しょうじょうひ)色や臙脂(えんじ)色があります。
猩々緋色は黄色みがかった鮮やかな赤で、室町時代後期から南蛮貿易による舶来品のうち、特に羅紗(希少価値の高い毛織物)に使われていたといわれています。羅紗とともに主に武士の間で好まれ、陣羽織への使用が代表例となっていますが、江戸時代以降も今日まで引き続き装束や和装で用いられ、日本の伝統色の一つとなっています。猩々緋の原料は昆虫のケルメスやコチニールカイガラムシ、エンジ虫であったと考えられています。
一方、臙脂色は黒みを帯びた深く艶やかな赤色で、紅花を染料とする植物性の「正臙脂」(しょうえんじ)と、コチニールカイガラムシやエンジ虫の色素からとれた動物性の「生臙脂」(しょうえんじ)があります。両方とも濃い紅色ですが、「生臙脂」の方がわずかに紫がかっています。臙脂色が一般的に広く使われるようになったのは、化学染料が広まった明治時代中期頃からといわれています。
コチニールによる染色の様子
今回のものづくり教室では、日本における染め物文化や技術について学習するとともに、コチニール染料による染め物を体験していただきます。作品はシルク素材の小風呂敷(50cm×50cm)です。お好みにより模様付けも体験できます。
模様付けの例
皆様のご参加をお待ちしております。
令和6年7月20日(土曜日)
午前9時30分~午後3時(お昼休みを含みます)
風土記の丘研修センター(甲府市下向山町1271)
会場は考古博物館ではありません。会場への経路は地図(GoogleMap)を参考にご来場ください。なお、考古博物館と風土記の丘研修センターを結ぶ曽根丘陵公園内の道路は管理道につき、一般の車両は通行できません。(徒歩での移動は可能です)
16歳以上の方・12名程度
1,800円
教材費およびイベント保険料です。参加時にお支払いください。
エプロン、ゴム手袋(長めのもの)、染料に染まっても良いタオル数枚(またはバスタオル)、筆記用具、昼食
活動しやすく汚れてもよい服装でご参加ください。また、新型コロナウイルス等の感染症対策として、マスクの着用を推奨いたします。
参加には事前にお申し込みが必要です。
風土記の丘研修センターへお電話またはご来館の上、お申し込みください。
令和6年6月20日(木曜日)よりお申し込みを承ります。お申し込みが定員に達し次第、募集を締め切ります。
お申し込み後、キャンセル・ご欠席される場合は、お早めにご連絡くださいますようお願いいたします。
風土記の丘研修センター(考古博物館付属施設)
電話:055-266-5286
FAX:055-266-5287
受付時間:午前8時30分~午後5時
休館日:月曜日(7月15日は開館)、7月16日(火曜日)
ものづくり教室の詳細は、考古博物館付属施設・風土記の丘研修センター(電話:055-266-5286)までお問い合わせください。