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ページID:4491更新日:2016年2月1日
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国指定史跡銚子塚古墳甲府市下曽根町(旧中道町)
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ナンバー |
内容HP |
トップページ掲載期間 |
整備事業1 |
2005年11月24日~2005年11月29日 |
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整備事業2 |
2006年3月8日~2006年3月15日 |
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整備事業3 |
2006年4月12日~2006年4月19日 |
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立柱 |
2007年5月23日~2007年5月30日 |
(写真円盤状木製品、蕨手形木製品、棒状木製品出土状況)
上の写真の円盤状木製品、蕨手形木製品、棒状木製品は、平成16年度の調査で古墳後円部西側の周濠内から出土しました。〔木製品の名前は、木製品の形から名付けています〕。これらの木製品は、マツリに使われた道具であると考えています。
写真左:円盤状木製品右:蕨手形木製品
写真棒状木製品火を受けた跡があります。
円盤状木製品と蕨手形木製品は昭和58~60年度(1983~1985)の発掘調査でも、南側の古墳くびれ部分から出土しています。そして、平成16年度の調査で、円盤状木製品と蕨手形木製品とともに棒状木製品が出土し、これらの組み合わせが明らかになりました。
写真左:木製品組み合わせ右:使用法想定図
古墳にある大きな解説板のサイドの石柱の部分には、この想定図の木製品の絵が彫り込まれています。
円盤状木製品、蕨手形木製品、棒状木製品を組み合わせると、上の写真のような木製品ができ、長さはなんと2.4mにもなります。
写真左:円盤状木製品拡大部分写真右:蕨手形木製品拡大部分写真
円盤状木製品には、目釘(めくぎ)という木の釘が残っており、蕨手形木製品には目釘を刺した痕が確認できます。
このことから、蕨手形木製品は目釘(めくぎ)で円盤状木製品に止められていたことがわかり、この組み合わせが明らかになりました。
組み立てられた木製品は、しばらくの間、古墳に立てられていましたが、その後、濠(ほり)の中に投げ込まれたものと思われます。この木製品は現在のところ他に例のないものとして注目されています。
銚子塚古墳出土の立柱を紹介した遺跡トピックスNo.0096で、立柱を復元することをお伝えしました。そして今、その立柱の復元作業を進めています。
6月中旬に、長さ約4m、直径約90cmのスギの木から機械での製材はまったくせずに、鉄斧や手斧(ちょうな)などを使用した古代の技術で立柱を製作しました。
写真原木荒割作業
原木の荒割作業では、木製のくさびを木槌(きづち)で打ち込み、木を割りました。
写真斧での加工作業
写真手斧(ちょうな)での加工作業
その後の加工では鉄斧や手斧(ちょうな)などを使用して作業を進め、16面の立柱ができあがりました。
現在、立柱は腐らないようにするため、じっくり防腐処理がされている最中です。
9月下旬には、銚子塚古墳に直径約20cm、高さ2.7mの立柱がお目見えします!ご期待ください!
現在、銚子塚古墳から出土した立柱や円盤状木製品などは、「発掘された日本列島2007」で展示されています。東京都江戸東京博物館では7月15日(日曜日)まで開催され、その後、全国各地で巡回展が行われます。
今後、山梨県から近いところでは、長野県立歴史館(長野県千曲市)で9月1日(土曜日)から9月30日(日曜日)の会期で開催されます。全国の注目される51遺跡、約470点の出土品を一同に見られる機会です!ぜひご覧ください!