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受賞者 | 活動内容等 |
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当社は県内各地の地域住民によるまちづくり活動に対し、会議やプロジェクトの進行、ワークショップの企画・運営、まち歩きや先進地視察の実施、イベント活動の計画や協力など、地域の方々と一緒になって考え、景観まちづくり活動を盛り上げる支援を約20年にわたって継続的に行ってきた。 その1つの成果として富士河口湖町河口地区のまちづくりでは、町からの委託業務内容は、道路整備に対する住民提案をまとめるというものだったが、住民と協議するなかで、地区全体のまちづくりに対する提案という形にまとめた。また業務終了後もボランタリーな活動として寺川の散策路や神社参道、多目的広場など住民プランの提案に対する支援や、官民間の調整に尽力した。また、こうした取り組みの過程で住民団体「河口浅間まちづくりの会」が発足し、当社は、団体発足のサポートや団体の拠点となる旧消防署詰所改築のデザイン検討などに協力した。現在も、まちづくりイベントの相談に乗るなど継続的に支援を行っている。 この他、冨根津クラブ(富士河口湖町)やNPO文化資源活用協会(北杜市)、市川三郷町市川地区中央部のまちづくりなど、各地の活動に対して支援を続けてきたところである。 |
受賞者【設計者】 | 講評 |
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凛花
設計・施工者:サインスタジオ・オカ (山中湖) |
山中湖湖畔に店を構える、甲州ワインを中心とした国産ワインショップ。 突出看板は素材色+エッチング仕上げにすることで、質感が高く、洗練された印象となっている。小規模な店舗でありながら「必要な人に的確に情報を提供する」ために、さまざまな工夫が凝らされている。例えば壁面の一部には、空のワインボトルをディスプレイできる棚を設置し、直観的にワインショップであることを認識できる仕掛けなどがあり、面白い。当広告主は平成25年度に「おしゃれな広告物賞(現:広告景観賞)」の奨励賞を受賞しているが、さらに試行錯誤の上、より魅力的な広告物が展開されている点を高く評価する。 |
白州・尾白の森名水公園 べるが 設計者:株式会社DEPOT 施工者:中澤建築工房 施工者:有限会社ハギハラ工房 (北杜市) |
山林と尾白川に囲まれた自然体験を楽しめる施設。 施設や周辺環境の特性を活かした独自のサイン計画が実施され、サインデザイン・コンセプトに基づき、統一的に広告物を設置しているため、質の高いデザインと機能的なわかりやすさとがバランスよく融合している点が評価できる。 これまで物置に納めていた薪を、施設のアイデンティティとして、象徴的に「薪棚サイン」として取り入れている。このサインは施設の雰囲気を来訪者へ印象的に演出し、さらに薪を使っては補充することで「循環するサイン」という機能を併せ持ち、大変独創的な広告物となっている。 |
受賞者【設計者】 | 活動内容/講評 |
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新世紀甲府城下町研究会 (甲府市) |
本研究会は、平成14年1月に甲府市中心地域を城下町として活性化させるため、その方策の調査、研究等を行うことを目的に発会。定期的に勉強会を開催し、これまでに137回の勉強会を重ねてきた。(令和1年7月現在)会員は、県内企業関係者、マスコミ関係者、県議会議員、文化施設・団体関係者、歴史小説作家などで構成され、勉強会へは、毎回、それぞれが様々な情報や知見を持ち寄り、活発かつ多様な議論を行い、多方面への情報発信を行ってきた。 今後も、甲府市中心地域を城下町として活性化させるため、引き続き調査、研究を行い、その成果について普及啓発を図っていく。 |
身延町 (身延町) |
【しだれ桜の里整備事業】 本事業は、県立身延高校の高校生グループから身延町に提言のあった「しだれ桜の里づくり」と身延町の新たな観光客誘客事業との融合であり、ふるさと身延を盛り上げるための事業である。 町の木である「シダレザクラ」を町内に1万本植樹し、身延町を「日本一のしだれ桜の里」にすることが最終目標だが、その前段階として平成29年度末までの2年間で、富士川クラフトパーク内の約8.8haを借用、整備し、5,043本のしだれ桜を植樹した。 富士川クラフトパークでの事業は、新たな観光のランドマークになるだけでなく、身延町及び峡南地域の観光のハブ施設としての意味が大きく、幹線道路の国道52号や、改良工事の進む国道300号、中部横断自動車道からの集客が期待される。 |
芦安ファンクラブ (南アルプス市) |
【芦安瀬戸千段の滝 遊歩道整備事業】 旧芦安村時代に整備された瀬戸千段の滝までの歩道は、利用価値を見いだされぬまま荒廃が進み、利用出来ない状態になり放置されていた。 そこを地域内にて自然学習や観光の場として活用出来る歩道の整備をしたいとの案があり、遊歩道を再整備し、多くの観光客が安全に利用できる状態にし、自然資源を存分に生かしたツアーを取り組むことによって地域内の景観改善と観光産業を活性化させることを目的とした。 地域内外の小中学生に地域の歴史や自然を教えるプログラムにも活用し、季節ごとの地域の文化と自然体験ツアーを実施。今まで活用が出来なかった冬季の氷瀑ツアーなどの利用が出来るようになった。 |
marc [マール] 設計・施工者:株式会社七保 (山梨市) |
昨年、オープンしたばかりのフレンチレストラン。 |
黎明荘 設計・施工者:IROHA CRAFT (笛吹市) |
築100年を超える古民家を改修し、今年の4月にオープンしたカフェ。 黎明荘の名前と看板はそのまま残している点や、ここの建物の特徴である黄土色の聚楽壁や漆喰壁を左官職人により復元するなど、建物の歴史や持ち味を大切にしている様子がうかがえる。 目の前に広がる桃源郷の景観を意識し、玄関に掲げる暖簾を季節毎に使い分ける発想も面白いところである。玄関脇の蔵も風情があり、景色の一部となっているが、ものが多くやや雑然とした印象もある。今後は庭の手入れ等にも取り組んで頂けると、建物内外の魅力をより多くの方に楽しんでもらえる環境になると期待される。 |
みどりや洋菓子店 設計・施工者:建築アトリエ TSUTSUMI (甲府市) |
今年の5月に既存の店舗兼用住宅の1階をリノベーションしてオープンした洋菓子店。 白とグレーを基調とし全面にガラスを配した店構えに、植栽を配したデザインは、清潔感があり、洗練された品格を感じる。また軒の破風と立看板に記された文字は大きさが控えめであるが、適度な濃淡の対比があるためはっきりと読み取れ、周辺のまちなみに対し主張をし過ぎることなく、行き交う人々の目をさりげなく惹くことに成功している。控えめでも十分、魅力ある広告物を展開できるという好例であり、今後、空き店舗の活用などでもこのような洗練された店構えの店舗が増えると良い。 店舗前の床はコンクリート舗装で、ともするとやや殺風景になりがちであるため、季節に合わせもう少し植栽があるとよりうるおいのある印象が感じられるのではないだろうか。 |