更新日:2024年4月16日

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山岳遭難発生状況

山岳遭難の傾向として、中高年層による遭難者が多くを占めています。

特に、60歳以上による滑落や転倒、体調不良といった態様が目立ちます。また、低山では、照明具を持たず日没になったり、地図を持たずルートを見失ったりして、道に迷う態様が多くなっています。

登山の前には、事前に万全の準備をした上で登山計画書を提出してください。また、準備運動や体調管理を万全にするとともに、決して無理をしないよう安全登山を心掛けてください。

最新の山岳遭難状況は「山岳遭難ファイル」に掲載されています。

令和5年中の山岳遭難発生状況

令和5年中の山岳遭難は、発生145件、遭難者数157人(死亡18人、負傷73人、無事救助64人、行方不明2人)となり、前年と比べ、発生10件、遭難者17人の減少となりました。(内訳は下記の表を参照してください。)

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和5年 145件 157人 18人 73人 64人 2人
令和4年 155件 174人 19人 69人 85人 1人
前年比 -10件 -17人 -1人 +4人 -21人 +1人

 

山系別発生状況

山系別では、南アルプス山系が46件と最も多く発生し、次いで大菩薩・道志山系が39件となりました。

態様別発生状況

態様別では滑落が41件と最多となり、次いで転倒が35件、道迷いが26件となりました。前年と比べ転倒が10件増加し、道迷いが12件減少しました。

年齢別発生状況

年齢別では50代の遭難者が39人と最多となりました。40歳以上の中高年者は、121人と全体の約77%となり、遭難者の8割近くを占めています。

居住地別発生状況

県外居住者が146人(約93%)、関東居住者は101人(64%)となっています。また、都道府県別でみると東京都が45人(29%)、埼玉が22人(14%)、神奈川が19人(12%)となります。

令和5年秋山期間における山岳遭難発生状

令和5年秋山期間(9月から11月)中における山岳遭難発生状況は、発生50件、遭難者数56人(死亡4人、負傷25人、無事救助27人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、南アルプス山系が16件16人と最も多く、次いで大菩薩・道志山系が12件14人でした。態様別では、道迷いが14件と最も多く、次いで転倒が13件でした。

年齢別では、60歳以上が26人で46%、40歳以上が47人で84%を占めています。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和5年 50件 56人 4人 25人 27人 0人
令和4年 55件 65人 8人 21人 36人 0人
前年比 -5件 -9人 -4人 +4人 -9人 ±0人

令和5年夏山期間における山岳遭難発生状況

令和5年夏山期間(7月、8月)中における山岳遭難発生状況は、発生42件、遭難者数45人(死亡4人、負傷22人、無事救助19人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、南アルプス山系が19件19人と最も多く、次いで大菩薩・道志山系が7件7人でした。態様別では、転倒が15件と最も多く、滑落、転倒等の負傷を伴いやすい態様での遭難が22件と半数以上を占めています。

年齢別では60歳以上が20人で44%、40歳以上が34人で76%を占めています。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和5年 42件 45人 4人 22人 19人 0人
令和4年 43件 44人 5人 21人 17人 1人
前年比 -1件 +1人 -1人 +1人 +2人 -1人

令和5年春山期間における山岳遭難発生状況

令和5年春山期間(4月~6月)中における山岳遭難発生状況は、発生28件、遭難者数28人(死亡5人、負傷13人、無事救助9人、行方不明1人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、大菩薩・道志山系が11件11人と最も多く、態様別では、滑落が12件と最も多い状況でした。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和5年 28件 28人 5人 13人 9人 1人
令和4年 31件 38人 1人 15人 22人 0人
前年比 -3件 -10人 +4人 -2人 -13人 +1人

令和4年度冬山期間における山岳遭難発生状況

令和4年度冬山期間(令和4年12月~令和5年3月)中における山岳遭難発生状況は、発生26件、遭難者数28人(死亡5人、負傷16人、無事救助7人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、大菩薩・道志山系が9件9人最も多く、態様別では滑落が10件と最も多く、次いで転倒が7件でした。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和4年度 26件 28人 5人 16人 7人 0人
令和3年度 26件 30人 7人 9人 14人 0人
前年比 ±0件 -2人 -2人 +7人 -7人 ±0人

 山岳遭難ファイル(令和6年3月)

発生日

場所

態様

性別

年齢

負傷状況

概要

10日

日曜

富士山

その他

20歳

なし

単独で登山中、寒さにより行動不能となり救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

15日

金曜

大菩薩・道志山系

(甲州市大和町地内)

滑落

34歳

負傷

狩猟体験ツアーを終え下山中、バランスを崩し滑落し胸部を負傷したことから救助要請。(県防災ヘリ「あかふじ」が救助)

16日

土曜

御坂山系

(竜ヶ岳)

転倒 48歳 負傷 下山中、足を滑らせ転倒し、右足首等を負傷したことから救助要請。(県防災ヘリ「あかふじ」が救助)

16日

土曜

南アルプス山系

(大古森沢)

転倒 25歳 負傷 渓流釣りを終え下山中、足を滑らせ転倒し頭部を負傷したことから救助要請。(県防災ヘリ「あかふじ」が救助)

20日

水曜

大菩薩・道志山系

(天神山)

発病 77歳 なし 登頂後、胸の痛みを訴えたことから救助要請。(県防災ヘリ「あかふじ」が救助)

23日

土曜

富士山 その他 27歳 なし 登山中、寒さにより行動不能となり救助要請。(地上救助隊が救助)

27日

水曜

大菩薩・道志山系

(倉岳山)

滑落 64歳 負傷 下山中、足を滑らせ滑落し頭部等を負傷したことから救助要請。(県防災ヘリ「あかふじ」が救助)

30日

土曜

御坂山系

(三方分山)

滑落 56歳 なし

登山中、足を滑らせ滑落し、怪我はないものの急斜面を登り返せず救助要請。

(県警ヘリ「はやて」が救助)

30日

土曜

大菩薩・道志山系

(岩殿山)

転落 50歳 死亡 山頂から何らかの原因により転落。家族からの届出により、捜索したところ登山道上で発見。(地上救助隊が救助)

31日

日曜

大菩薩・道志山系

(倉岳山)

道迷い

77歳

79歳

なし

なし

下山中、道に迷い崖に行き着き行動不能となり救助要請。(地上救助隊が救助)

掲載されている発生状況は、山梨県で発生した全ての山岳遭難ではありません。

これまでに掲載したもの

令和6年

1月 2月                    

令和5年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

令和4年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

令和3年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

令和2年

1月 2月 3月 4月なし 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成31年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成30年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成29年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成28年

8月 9月 10月 11月 12月              

 

お問い合わせ

山梨県警察本部地域課 
住所:〒400-8586 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(221)0110(代表)