ページID:4674更新日:2019年1月30日
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本県の形状は概ね円形で、東西及び南北の長さは約90km、総面積は4,465km2である。中心部の甲府盆地を除いて平地部は極めて少なく、総面積の約86%が山地である。
北部から東部にかけては甲武信岳をはじめとする関東山地が、その南には道志山地・御坂山地が連なり、西には赤石山脈、南部には富士山に代表される高峻な山岳に囲まれている。県内の河川流域は、これらの山地から流下する富士川水系、相模川水系、多摩川水系の3つの一級水系と、本栖湖をはじめとする3つの二級水系に大別される。
本県はフォッサマグナ(静岡-糸魚川構造線)の南部に位置し、周辺には多くの断層支派線が分布している。最も古い地層は中生代から新生代古第三紀にかけて堆積した四万十層群で、南アルプスと関東山地に分布し、激しい褶曲[しゅうきょく]作用を受けている。次に堆積したのが新生代第三紀中新世の御阪層群で、主として緑色凝灰岩類からなり、御坂山地や巨摩山地に分布している。続いて、新生代第三紀中新世から鮮新世にかけて、泥岩・砂岩・礫岩を中心とした富士川層群が峡南地域に堆積した。これらはいずれも海成層で、生成後に陸化を伴う構造運動を受け、崩壊や地すべりを引き起こしやすい脆弱な地質となっている。
県中央部から北部にかけては、第三紀に貫入したと考えられる深成岩類(花崗岩)が広く分布している。新生代第三紀の末期から第四紀にかけて甲府盆地の北部で水ヶ森火山・黒富士火山・八ヶ岳火山が相次いで活動し、これらの火山噴出物は深成岩を覆って堆積している。甲府盆地内の堆積物は、砂礫層が優勢で粘土層が少ないという特徴があり、甲府盆地の沈降と周辺山地の隆起という相対的な地盤の運動が激しかったことを示している。
本県の気候は、周辺を山岳に囲まれることから概して内陸性で、梅雨・台風の影響がある夏期の降水量が多い。しかし、複雑な地形を持つことから、地域によって特性が異なる。
甲府の平均気温は摂氏15度、年間降水量は1,165.8mmである。