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ページID:64052更新日:2023年3月30日
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リステリア・モノサイトゲネス(以下「リステリア」と呼びます。)は、河川水や動物の腸管内など環境中に広く分布する細菌で、食品を介して感染する食中毒菌です。
多くの食中毒菌が増殖できなような低温や高い塩分濃度の食品でも増殖します。
欧米では、ナチュラルチーズ、生ハム、スモークサーモン等を原因としたリステリアによる集団食中毒が発生しています。また、国内では、乳製品や食肉加工品などから、菌数は少ないですが、リステリアが検出されています。
感染初期は、急性胃腸炎症状よりも、インフルエンザ様症状を示すことが多く、38~39℃の発熱、頭痛、嘔吐などの症状が出ますが、健康な成人では無症状のまま経過することが多いようです。平均して3週間と長い潜伏期を経て重症化すると髄膜炎および敗血症を引き起こし、意識障害や痙攣が起こる場合もあります。重症化した場合の致死率は約20%です。
胎児敗血症では、妊婦から子宮内の胎児に垂直感染し、これが流産や早産の原因となりえます。妊婦は発熱、悪寒、背部痛を主徴とし、胎児は出生後死亡する例も見られます。
妊娠している方、高齢者の方、免疫機能が低下している方は、特に注意が必要です。