ページID:105749更新日:2022年8月23日
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新型コロナウイルス感染症が流行し、日常生活に様々な制限がかかり、大変な生活を強いられている方も多いと思います。
感染対策をしていても変異株は次々に生まれ、感染者数が増加していることから、コロナ対策にある種の疲れを感じている方も多くおられることでしょう。
多くの人にとって、コロナは罹患しても死亡するリスクはそう高くはありません。
しかし、コロナに罹患した後の様々な後遺症も報告されており、特にワクチンを未接種の方にとってはまだ「かかってもよい病気」ではないと考えられます。
また、その驚くべき感染力の強さから、一気に感染が拡大し、私たちの対処能力を超え、現在通常の医療を提供できない事態に陥っています。
コロナの患者さんだけではなく、通常の医療が必要な方のためにも、今一度、
「マスク着用、ワクチン接種、できる範囲で3密を避ける」
という、基本的な感染対策をお願いするところです。必要な医療を必要な方にお届けするために。ぜひお願い致します。
令和4年8月23日
山梨県医師会
新型コロナ重点医療機関(山梨大学医学部附属病院、山梨県立中央病院、市立甲府病院、国立甲府病院、山梨厚生病院、甲陽病院、大月市立中央病院、富士川病院、富士温泉病院、富士吉田市立病院、山梨赤十字病院、山梨県立北病院、JCHO山梨病院、甲府共立病院、都留市立病院、上野原市立病院 順不同)
山梨県消防長会
山梨県
PDF版は以下のリンクをご覧ください
山梨県の医療を守るための共同メッセージ(令和4年8月23日)(PDF:1,115KB)
PDFの要約版は以下のリンクをご覧ください
(要約版)山梨県の医療を守るための共同メッセージ(令和4年8月23日)
(PDF:845KB)
新型コロナウイルスは人との接触で感染が広がります。いまコロナになると1人以上にうつしてしまいます。なるべく人との不必要な接触はさけましょう。TV電話、LINE、Zoom…、直接会わなくてもキモチは伝わります。
どうしても会わなければならないときは…
マスクを着用!できるだけ広い空間で!短時間で!
ワクチンは感染を減らすだけではありません。重症化の予防効果もあります。若者は重症化しにくいと言われていますが、後遺症で苦しむことも、まれに重症化して命を落とすこともあります。
行動範囲の広い若年層、未来ある子どもこそ受けてください。ワクチンは自分と身の回りの皆さんの感染リスクを減らしますので、早めの接種をお願いします。
日本小児科学会は5〜17歳の全ての小児に新型コロナワクチン接種を推奨しています。
コロナは風邪ではありません。25%が無症状ですが、風邪より強い症状の方もいます。中等症では入院して酸素吸入しないと命にかかわり、重症では入院しても助からないこともあります。
一方で、高熱で、ダルくて、苦しくて、のどが痛くて、救急車を呼びたくなるような状況でも、医学的には「軽症」と診断されることがあります。
患者数の多い現状では軽症の方は基本的に入院できません。
コロナは、治ったからといって、いままで通りの元の生活に戻れる保証はありません。年齢や性別にかかわらず、コロナ罹患後に何らかの体調不良が数ヶ月にわたって続きます(いわゆる後遺症)。
日常生活に支障をきたす不調に悩まされることもあります。小児では小児多系統炎症症候群(MIS-C)が心配されます。
現在コロナの増加に伴い、ほかの病気の患者さんの診療が制限されています。救急車に収容されてから現場を出発するまでに200分以上かかるケースも出ています。
今までなら助かる病気・ケガで命を落とすことや、後遺症が残る場合もあるかもしれません。
コロナ患者さんの入院が増加しており、一部で予定された入院や手術の延期などが必要になっています。
軽症の方で、救急車を要請するかどうか迷われたら、真に必要とする方の命を危険にさらす可能性もあることも念頭に、慎重にご一考をお願いします。そして、感染対策と日々の健康管理をお願いします。