ページID:109026更新日:2024年3月26日
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プラスチックは非常に優れた素材であり、軽くて丈夫、密閉性・耐熱性に優れる、大量生産が可能、成型しやすいなどの特性から、エネルギー資源の節約や環境負荷の低減に貢献しています。一方で、プラスチックごみは世界中で年間800万トンが海に流出しているといわれ、海洋汚染だけでなく、生態系にも大きな影響を与えていることから、国際的な課題となっています。
そうしたなかで、環境省はプラスチックごみ問題に対して、プラスチックの正しい処理やリサイクル方法を広め、バイオマスプラスチックや代替素材などを理解しながら、プラスチックと賢く付き合うことが重要であるとし、そうした様々な取組を「プラスチックスマート」として推進し、広げています。
プラスチックごみは、山、川、海へと水の流れを通じて海岸に漂着したものも含まれており、海のない山梨県も、プラスチックごみ問題の当事者の一人といえます。そうしたことから、山梨県もプラスチックごみ問題の解決に向け、生活からプラスチックを排除するのではなく、プラスチックと賢く付き合うことを「やまなしプラスチックスマート」として、県民への普及啓発活動に取り組んでいます。
プラスチックスマートの詳細はこちら→プラスチックスマート(環境省HP)
プラスチックごみは、私たちの生活ごみから生じています。プラスチックごみを減らすには、私たちが日常生活でプラスチックの3Rを実践することが大切です。以下ではそれぞれの分野で私たちができることを紹介します。
必要のないプラスチックは「もらう」から「断る」へ。
余分なプラスチックを使わないことが、プラスチックごみ削減に向けての一番の近道です。
身近なことから、ぜひ取り組んでみてください。
〈具体例〉
○レジ袋ではなくマイバッグ・マイバスケットを利用する。
○マイボトルを積極的に持ち歩くようにする。
○コンビニで必要のないスプーン、ストロー、ふた、マドラーはもらわない。
○買い物のときに過剰包装を断るようにする。
○食品はラップを使わず、ふた付きの容器に保存する。
一度使ったプラスチック製品をすぐに捨てるのではなく、くり返し使うことでプラスチックごみを削減することができます。
買い物の際には、使い捨てのものではなく、なるべく繰り返し使用できるものを選びましょう。
〈具体例〉
○ハンドソープ等は詰め替えに対応したものを購入する。(容器の再利用)
○ボールペン等はカートリッジ式のものを購入する。(ペン本体の再利用)
きちんと分別・回収されたプラスチックごみは、新しい製品や化学原料にリサイクルされます。
一般社団法人プラスチック循環利用協会によると、日本の回収された廃プラスチックの有効利用率は86%(2020年)と高い数値となっています。
しかし、有効利用率が高い一方で、ポイ捨てや風に飛ばされる等により、正しく処分されず自然界に散乱してしまうプラスチックごみも存在します。
お住いの市町村の分別収集方法を確認し、正しい分別を心がけましょう。
〈具体例〉
○お住いの市町村の分別収集方法を確認し、きちんと分別する。
○野外レジャーで発生したプラスチックごみはポイ捨てせず、自宅に持ち帰りきちんと分別する。
○ごみ収集所にごみを出すときは、風に飛ばされないようにネットをかける。
プラスチックには3Rに加えてもう一つのRがあります。それがリニューアブル(Renewable)です。リニューアブルは「再生可能な」という意味があります。これは令和元年5月に環境省が策定した「プラスチック資源循環戦略」で新たに提唱された概念で、使い捨てプラスチックを紙やバイオマスプラスチック等の再生可能な資源に替えていこうという取組です。山梨県内でも県産木材を使った紙ストローが製作されています。
もしプラスチック代替素材を使った製品を見かけましたら、一度手に取って試してみてください。
県は、令和2年3月に「山梨県プラスチックごみ等発生抑制計画(山梨県海岸漂着物等対策推進地域計画)」を策定し、計画に基づき、プラスチックの発生抑制対策や環境教育・普及啓発に取り組んでいます。
計画の詳細はこちら→山梨県プラスチックごみ等発生抑制計画(山梨県海岸漂着物等対策推進地域計画)
以下では、県の取組について紹介します。それぞれの詳細については、取組名をクリックをしてください。
県内の事業者、民間団体、行政等が一体となって、プラスチックごみ等の発生抑制に向けた取組を推進するため、令和2年11月に設立されました。本協議会で団体間の情報共有や連携を深めることで、県全体でプラスチックごみ対策を進めています。
県内の河川や湖で拾った漂着物が入っている、移動式の小さな博物館です。旅行用トランク5つで一つの展示となっています。県は「漂着物のトランク・ミュージアム@山梨県版」を希望する学校や団体等に無償で貸し出しています。
県内河川のマイクロプラスチックの状況を把握するために、令和元年度から河川マイクロプラスチック調査を実施しています。調査結果は県HPで公開しています。
マイクロプラスチックの詳細はこちら→マイクロプラスチックってなに?
山梨県は内陸県ですが、東京都・神奈川県・静岡県につながる河川の上流に位置しており、各都県の海岸に漂着したプラスチックごみのなかには、山梨から河川を通じて流出したごみも含まれます。そこで、流域県の海岸清掃を通して海洋プラスチックごみ問題を体験的に学んでいただくため、県民を対象とした環境美化啓発イベントツアーを企画しています。
令和4年4月1日の「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」の施行に伴い、使い捨てプラスチック製品の使用の削減を呼びかけるポスターを作成しました。PDFデータを公開していますので、無償で活用することができます。
プラスチックごみ問題に対する興味や関心を持ち、使い捨てプラスチックの使用量の削減やリサイクルなど、日々の暮らしの中でできることから取り組んでもらうため、普及啓発リーフレットを作成しました。PDFデータを公開していますので、無償で活用することができます。