ページID:99757更新日:2021年5月26日
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県内河川を対象に、河川水中のマイクロプラスチックの調査と河川敷のごみの散乱状況・組成調査を実施することで、河川ごみ等の実態把握を行うことを目的とした。
山梨県内の富士川水系(富士川(釜無川)、笛吹川)、桂川水系(桂川(相模川))及び多摩川水系(丹波川)の3水系の4河川とした。
調査地点は、各河川の上流~下流において、1河川につき1~3地点選定した計8地点の流心とした。詳細は以下のとおり。
調査地点一覧
調査地点一覧(広域) ※地理院地図を基に作成
マイクロプラスチックの種類別捕集個数とろ水量を以下のとおり示す。
捕集個数は、全検体を通して地点間の差が大きかった。種類別の組成をみると、「プラスチック(発泡スチロール)、糸くず状のプラスチック以外のもの)」が優占し、全体比で89%の組成比であった。次いで「糸くず」「発泡スチロール」が出現し、平均組成比はそれぞれ13%、11%であった。
マイクロプラスチックの種類別捕集個数
マイクロプラスチックの種類別個数密度を以下のとおり示し、水系毎にまとめた。
1.富士川水系(釜無川・笛吹川・富士川)
マイクロプラスチックの個数密度は、笛吹川の桃林橋で高く、それ以外の調査地点で低い傾向にあった。
2.桂川水系(桂川)
マイクロプラスチックの個数密度は、大橋と桂川橋のいずれも、1回目と2回目の出現個数の差が大きかった。
3.多摩川水系(丹波川)
マイクロプラスチックの個数密度は、全8地点の中で最も少ない数値であった。
マイクロプラスチックの種類別個数密度
マイクロプラスチックの種類別個数密度(表)
マイクロプラスチックの材質別個数密度を以下のとおり示し、水系毎にまとめた。
1.富士川水系(釜無川・笛吹川・富士川)
材質別個数密度は、ポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)が多く、両者を合わせておよそ8割を占めていた。次いで、桃林橋ではポリスチレン(PS)が多くみられた。
2.桂川水系(桂川)
材質別個数密度は、富士川水系と同様にポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)が多く、組成比でみると、両者を合わせておよそ8割を占めていた。
3.多摩川水系(丹波川)
1回目と2回目で出現した材質が異なり、1回目はナイロン(PA)とポリプロピレン・ポリエチレン化合物(PP・PE)であり、2回目はポリエチレン(PE)であった。
マイクロプラスチックの材質別個数密度
マイクロプラスチックの材質別個数密度(表)
令和元年度マイクロプラスチック河川調査報告書(概要版)(PDF:1,521KB)
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令和元年度マイクロプラスチック河川調査報告書(完全版)(PDF:2,492KB)
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