トップ > 組織案内 > 県教育委員会の組織(課室等) > 埋蔵文化財センター_遺跡トピックスNo.0407国指定史跡銚子塚古墳-突出部と周濠区画帯
ページID:63711更新日:2017年5月16日
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曽根丘陵公園の遺跡
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古墳の概要昭和5年2月28日に国の指定となった銚子塚古墳は、昭和49年に風土記の丘・曽根丘陵公園整備計画が策定されたことによって昭和50年に旧建設省の補助により都市公園としての整備、史跡指定範囲では旧文部省の補助により史跡整備が決定しました。 今回は後円部の北側より検出された突出部と周濠区画帯(しゅうごうくかくたい)について紹介します。 所在地:甲府市下曽根町 時代:古墳時代 調査期間:山梨県教育委員会・山梨県埋蔵文化財センター 報告書:山梨県教育委員会1988「国指定史跡銚子塚古墳附丸山塚古墳-保存整備事業報告書-」 山梨県教育委員会2002「国指定史跡銚子塚古墳附丸山塚古墳史跡整備事業に伴う発掘調査報告」 山梨県教育委員会2005「国指定史跡銚子塚古墳附丸山塚古墳-史跡整備事業に伴う平成16年度発掘調査概 要報告書」 山梨県教育委員会2006「国指定史跡銚子塚古墳附丸山塚古墳-保存修理事業報告書-」 山梨県教育委員会2008「国指定史跡銚子塚古墳附丸山塚古墳-平成16年度発掘調査報告書及び平成18・19 年度史跡等環境整備報告書-」 0028国指定史跡銚子塚古墳-保存修理事業1 0040国指定史跡銚子塚古墳-保存修理事業2 0045国指定史跡銚子塚古墳-保存修理事業3 0096国指定史跡銚子塚古墳-立柱- 0103国指定史跡銚子塚古墳-木製品- 0110国指定史跡銚子塚古墳-火きりんぼう- 0159国指定史跡銚子塚古墳-木- 0318国指定史跡銚子塚古墳-鼉龍鏡- 0335国指定史跡銚子塚古墳-立柱2- 0374国指定史跡銚子塚古墳-壺型埴輪- 銚子塚古墳全景 突出部と周濠区画帯平成16年度調査では、古墳北側から西側にかけての未整備区域の墳丘裾部、周濠(しゅうごう)および周濠外側の周堤帯(しゅうていたい)の確認作業を実施しました。その結果、後円部北側から北西部(第6-1号トレンチ)において周濠に向かって張り出している突出部と周濠区画帯(しゅうごうくかくたい)が確認されました。突出部は当時、東日本初の発見となったもので、後円部北端において周濠内にやや傾斜をもって大きめな礫を集中させて不整台状に構築されていました。残念ながら実際にそこで祭祀を行った痕跡は検出されませんでしたが、その可能性を十分に残すものといえるでしょう。また、第7トレンチからは周濠内に土手状に設置される田畦状の周濠区画帯が検出されています。現在のところ、この遺構は第6―1号トレンチの突出部と接続されると推定され古墳に渡る土橋的な役割とも周濠内の水位調整遺構とも推測されています。 東から見た突出部と周濠区画帯の様子(第6-1トレンチ) 検出された周濠区画帯の一部(第7号トレンチ) |