ページID:28356更新日:2015年2月12日
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平成21年11月16日に中北地域のシイタケ生産者等で構成される中北特用林産協会と峡北地域の行政、森林所有者、林業関係者で構成される峡北林業改良普及協会合同の広葉樹施業先進地視察研修会が栃木県内の塩谷町ほかで行われました。中北地域では広葉樹林の整備とシイタケ原木林の育成及び生産技術の向上が課題となっており、今回、先進的な取り組みをされている栃木県内の広葉樹林整備について普及員が紹介し、現地視察することになりました。視察先では「里山の広葉樹林管理マニュアル」(全国林業改良普及協会)の著者で、矢板森林管理事務所の津布久課長様より、造林補助金を活用して、荒廃した里山林をシイタケ林へ誘導していく施業方法について説明をしていただきました。笹藪になった灌木林もその中には萌芽したクヌギ・コナラがあり、改良して萌芽力を活かした施業を行うことで、シイタケ林へ再生が可能とのことでした。また、施業方法がしっかりしていれば、造林補助金をうまく活用することで、長期的にも所有者への負担を軽減して整備が可能とのことでした。この地域では原木シイタケ栽培も盛んで、原木シイタケ栽培を経営されている鈴木ご夫妻からは、自ら伐採し、現地ほだ場を利用するなど、無駄のない栽培方法とその利用方法について説明をしていただきました。また、この地域からは山梨県内へ毎年、数万本のシイタケ用の原木を供給しているということで、参加者も今回の研修全体をとおして、山梨県内にある里山の広葉樹の再生を図り、県内でも自給できる仕組みづくりの必要性を感じたことと思います。広葉樹林の施業方法については、当研究所でも技術面で指導していくとともに、補助金のメニューについても検討していきたいと思います。