ページID:28309更新日:2015年2月12日
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平成21年11月25日にカシノナガキクイムシの被害防除について、山形県の森林研究研修センター職員より説明を受け、被害地を視察しました。
山梨県では同虫の生息や被害は確認されていませんが、全国的に被害が広がる中、当県でも今年度より被害防除に向けた調査・研究をしているところです。被害防除のためには初期防除体制や具体的な防除手法について調査する必要があることから、当所の研究員と普及員が被害防除先進県である山形県の森林研究研修センターを訪れ、担当職員からカシノナガキクイムシの防除方法の説明を受け、被害地の視察を行いました。山形県ではミズナラ、コナラ、カシワ、クリの順に被害が大きく、全県に被害があるとのことです。一度発生すると、周囲に被害が広がるので、初期防除が大切であり、しいたけ等の原木による伝播の監視と、植生図から被害予測を立て、常に被害の有無をモニタリングする必要があるとのことでした。また、防除方法は破砕処理、燻蒸処理、薬剤処理等松くい虫被害対策で用いる方法と似ていますが、虫が小さい分、処理には手間がかかり、どの手法を用いるか的確に判断することが必要とのことでした。山梨県では、引き続き関係者へ注意を喚起して、パトロールを実施するとともに、被害予測を立てるための準備を進める予定です。また、放置された高齢木に被害が多いとのことで、被害軽減を図るために広葉樹林の整備について、技術面も含め指導していきます。