ページID:33833更新日:2015年2月12日
ここから本文です。
9月2日(木曜日)、3日(金曜日)の2日間、長野県で「低コスト森林作業システム研究会」が開催されました。本研究会は「関東・中部林業試験研究機関連絡協議会」の部会の一つで、構成メンバーはその名のとおりいかにコストを抑えて木材を搬出するかをテーマに森林施業技術に関する研究を行なっている、(独)森林総合研究所や関東・中部地区の都県の研究者です。本県からは、経営機械科の主任研究員と林業普及指導員(林業機械担当)が参加してきました。
1日目は、各参加者から最新の研究成果や事例が報告されました。近年、高性能林業機械の普及が進む中、林内路網の整備も併せたより効率的な作業システムの検討が各地で行なわれています。今年の研究会においても作業路の耐久性を高めるための対策や最新の機械を用いた作業システム、既存の機械を有効活用するための木材搬出方法などについて報告されました。
2日目は、長野県内で「信州式搬出法(ハイリード式)」により列状間伐を行なっている現場を視察しました。これはタワーヤーダという架線系の高性能林業機械を用いた搬出法であり、従来の方法の欠点とされていたタワーヤーダの架設・撤去の手間を大幅に軽減した非常に画期的な作業システムです。
国産材に対する需要は今後ますます高まっていくことが予想され、供給体制の強化は喫緊の課題です。こうした取組を通じて幅広く技術・情報を共有し、コストを抑えた木材搬出技術の研究・普及に努めていきます。