ページID:108022更新日:2024年9月5日
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エネルギー価格や原材料価格の高騰が長期化しております。事業者がそれらの価格高騰に対応するには、コスト上昇分の適切な価格転嫁や生産性の向上が必要です。そのため、国においては「価格交渉促進月間」の実施やパートナーシップ構築宣言の推進、適正取引講習会の開催等の取組を行っています。また、県においては中小企業者によるエネルギーコスト削減の取組への支援や取引適正化に資する情報の提供、豊かさ共創基盤の構築に向けた共同宣言の発出等による事業者支援を行っています。
山梨県では、適正な価格転嫁を実現するため、専門家が価格転嫁に必要な基礎知識や効果的な対応策などを解説する「価格転嫁基礎セミナー」を、経済産業省関東経済産業局、山梨県商工会議所連合会、山梨県商工会連合会、山梨県中小企業団体中央会、やまなし産業支援機構、山梨県よろず支援拠点と共催で、令和5年11月16日(木曜日)に開催しました。
令和5年11月16日(木曜日)14時00分~16時00分
アイメッセ山梨4階大会議室
第一部
価格転嫁に向けた国の取り組みや必要な法知識について
講師
経済産業省関東経済産業局適正取引推進課
下請調査第一係長 金野諒氏
下請代金検査官 木島芳顕氏
第二部
価格転嫁実現のための交渉準備や交渉ノウハウについて
講師
山梨県よろず支援拠点
コーディネーター 勝英樹氏
山梨県内の事業者等
経済産業省関東経済産業局適正取引推進課下請調査第一係長 金野諒氏
経済産業省関東経済産業局適正取引推進課下請代金検査官 木島芳顕氏
山梨県よろず支援拠点コーディネーター 勝英樹氏
山梨県では、豊かさ共創基盤の構築に向け、迅速な賃金アップと原材料費、エネルギーコスト等の上昇分を適切に価格へ転嫁することについての気運を醸成するとともに、働き手のスキルアップによる付加価値向上及び生産性向上を促進し、地域経済の活性化に寄与することを目的として、令和5年6月13日(火曜日)、経済団体、労働団体、教育機関、行政機関など23団体による「豊かさ共創基盤の構築に向けた共同宣言」を発出しました。
令和5年6月13日(火曜日)16時00分~16時30分
山梨県庁別館3階正庁
23団体(以下のとおり)
経済産業省関東経済産業局、厚生労働省山梨労働局
甲府市男女共同参画推進委員会、日本青年会議所関東地区山梨ブロック協議会
日本労働組合総連合会山梨県連合会、山梨英和中学校・高等学校
山梨学院大学、山梨経済同友会、山梨県銀行協会、山梨県経営者協会
山梨県私学教育振興会、山梨県商工会議所連合会、山梨県商工会連合会
山梨県消費者市民社会推進協議会、山梨県職業能力開発協会
山梨県女性団体協議会、山梨県信用金庫協会、山梨県信用組合協会
山梨県中小企業団体中央会、山梨県立大学、山梨青年工業会、山梨大学、山梨県
中小企業が適切に価格転嫁をしやすい環境を作るため、9月と3月を「価格交渉促進月間」と定め、広報や講習会、業界団体を通じた価格転嫁の要請等を実施しています。また、月間終了後、フォローアップ調査(アンケート調査、下請Gメンによるヒアリング)を実施し、価格転嫁率や業種別結果・順位、下請事業者の生声、親事業者の交渉・転嫁状況等を中小企業庁のホームページで公表しています。更に、交渉・転嫁の状況が芳しくない親事業者に対し、下請中小企業振興法に基づく指導・助言(大臣名)を実施しています。
価格交渉促進月間の実施とフォローアップ調査結果 | 中小企業庁 (meti.go.jp)
事業者がサプライチェーン全体の付加価値向上、大企業と中小企業の共存共栄を目指し、発注者側の立場から、「代表権のある者の名前」で宣言を行う取り組みです。主な宣言内容は次のとおりです。
・サプライチェーン全体の付加価値増大と、新たな連携(IT実装、BCP策定等)
・下請企業との望ましい取引慣行の遵守、特に取引適正化の重点5分野(①価格決定方法、②型管理の適正化、③現金払の原則の徹底、④知財・ノウハウの保護、⑤働き方改革に伴うしわ寄せ防止)
(外部リンク)「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイト
「パートナーシップ構築宣言」を作成・公表しませんか(PDF:792KB)
発注側企業と受注側企業との理想的な関係構築(適正価格に基づく適正取引)をサポートするため、適正取引支援サイトにて価格交渉サポートや交渉力向上(準備事項や交渉テクニック)に向けたオンライン講習会を開催しています。
(外部リンク)経済産業省 中小企業庁 適正取引支援サイト (tekitorisupport.go.jp)
中小企業庁は、全国約1,000箇所に「ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する相談窓口」を設置するとともに、企業間の取引全般に関する相談について弁護士等の無料相談などで対応する「下請かけこみ寺」を全国48箇所に設置しています。
中小企業庁では、中小企業などが、原材料費やエネルギー価格、労務費などの上昇分を、発注側企業に適切に価格転嫁するための支援体制を強化すべく、全国47都道府県に設置している経営課題に対応するワンストップ相談窓口である「よろず支援拠点」に「価格転嫁サポート窓口」を設置しています。
公正取引委員会では、取引先から不当なしわ寄せをうけるおそれのある中小事業者等から、「買いたたき」を含む下請法上の解釈に関する相談を受け付ける「不当なしわ寄せに関する下請相談窓口」を設置しています。
・関係事業者団体を通じた親事業者への配慮要請
令和4年4月28日、経済産業大臣と公正取引委員会委員長の連名で、「原材料価格、エネルギーコスト等の上昇に係る適切な価格転嫁等に関する下請け事業者等に対する配慮について」の要請文書を、関係事業者団体約1,700団体を通じ親事業者に対して発出しました。
・パートナーシップ構築宣言の宣言企業への配慮要請
令和4年4月28日、経済産業大臣は、「原材料価格、エネルギーコスト等の上昇に係る適切な価格転嫁等に関する下請事業者等に対する配慮について」の要請文書を、パートナーシップ構築宣言の宣言企業8,000社に対して発出しました。
パートナーシップ構築宣言企業への要請文書(PDF:216KB)
経済産業省(関東経済産業局)では、施策説明動画により、分かりやすく各種支援策等について説明しています。
また、中小企業向け補助金・総合支援サイト「ミラサポplus」では、「地域・事業ステージ・お困りごと」などから、各種補助金制度を検索することができ、参考事例も閲覧することができます。
(外部リンク)関東経済産業局施策説明動画
(外部リンク)ミラサポplus
「物価高騰等対応経営サポート事業費補助金」(令和4年6月補正予算)により、商工団体を通じて中小企業組合等による適正な価格転嫁のための取組や省エネルギー推進のための取組等への支援及び専門家派遣を実施しました。
「省エネ・再エネ設備導入加速化事業費補助金」(令和4年9月・12月補正予算、令和5年6月・12月補正予算)により、エネルギーコスト削減に資する省エネルギー設備、再生可能エネルギー発電設備の導入を支援しています。
価格転嫁に関する相談窓口や取引適正化等に資する情報の提供により、中小企業者が必要とする支援を受けられるよう取組を進めています。
埼玉県では、企業の適切な価格転嫁を支援するため、「価格交渉支援ツール」及び「収支計画シュミレーター」を提供しています。当該ツールでは、価格交渉をする際に必要となる原材料価格の推移を示す資料を簡易に作成できます。
(令和5年12月27日)独占禁止法上の「優越的地位の濫用」に係るコスト上昇分の価格転嫁円滑化の取組に関する特別調査の結果について | 公正取引委員会 (jftc.go.jp)