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【プロフィール】
施設名:青少年育成プラザ「Miacis(ミアキス)」
メンバー(※):
中島藍梨さん(韮崎高2年)
長坂創さん(韮崎高2年)
長坂綾さん(韮崎高2年)
矢野温也さん(韮崎工業高2年)
西村直樹さん(Miacisスタッフ)
住所:韮崎市若宮1-2-50市民交流センターNICORI地下1階
https://maps.app.goo.gl/CD3k2weq5gbL2xtv6
※学年は掲載時点(2025年2月)
韮崎市のNPO法人「河原部社」が運営する青少年育成プラザ「Miacis(ミアキス)」は、利用者が設備をスムーズに利用できるようにデジタルツールを使った予約システムを導入しました。本記事(後半)では前半に引続きメンバーの皆さんにDX導入の効果、今後の展望などを伺いました。
【導入サポートでは、実際にどのような支援を受けましたか?】
藍梨さん:計画を立てるところからサポートしてもらいました。アカウントの作り方や予約枠の設定方法などをきめ細かくアドバイスしていただきました。担当の方は私たちのやりたいことや自主性を尊重してくれたので、仲間とアイデアを出しながら計画を進めてきました。
また無料のホームページ作成ツール「Wix(ウィックス)」で、予約サイトへ誘導するためのウェブサイトを設けたほか、オンラインで使えるグラフィックデザインツール「Canva(キャンバ)」で予約サイトができたことを知らせるチラシを作ったり、公式LINEやInstagramで告知するなど広報活動にも力を入れました。
【DXを取り入れた効果は?】
温也くん:僕は広報担当として、周年イベントの際に予約システムの立ち上げをPRしました。来場していた人たちに呼びかけたら拍手で喜んでもらえて、大きな手応えを感じました。後日、さっそく予約してくれた人がいたと聞いてうれしかったです。これを機にミアキスに来てくれる人がさらに増えることを期待しています。
藍梨さん:実際に予約した人に対し、Googleフォームスを用いてアンケートも実施しました。利用者からは「便利になった」という声があった一方、「メールアドレスを持っていない人は設定が面倒」という声もありました。「混雑状況を見える化してほしい」という意見もあります。ミアキスには、利用者数が時期によって大幅な増減があるという課題もあるため、これらを解消するために今後も検討を重ねていきたいと思います。
【DXの取組を通じメンバーの変化や成長はありましたか?】
西村さん:半年間に渡る活動を通じ、色々な面での成長を感じました。例えば各メンバーが予約システム作成・WEB画面作成・アンケート作成・告知等の役割分担をしてくれたのですが、ミーティングを重ねるたびに各役割への責任感が増してきました。全体を通じPDCAを2サイクル実施する中で、最初は予約システムの利用率向上に視点が集中していましたが、だんだんとMiacis全体を良くしていく方に視点が広がっていきました。このまま社会に出ても通じるくらい、DX導入に必要な問題解決力が身に付いたのではないかと思っています。
【ミアキスが目指す姿は?】
綾さん:楽しい企画を打ち出し、より大勢の人に足を運んでもらい、ミアキスをさらに活性化させたいです。マージャン部、スマブラ部、ネイル部などの“部活”も立ち上がりました。今回のDXの取り組みを通じて、機能を設けるだけでなく、ルールを作る大切さや知ってもらうための広報活動も必要だということを学びました。よりオープンで広がりを持った活動を展開し、たくさんの人が楽しめる場所を目指していきます。
藍梨さん:施設の名前である「ミアキス」は、約6500万年前に生息していた動物の名前が由来になっています。樹上から降りて大草原を目指したものはイヌ科へ、そのまま樹上に残ったものはネコ科へ進化を遂げたと言われています。私たち中高生一人一人もミアキスのように何にでも進化できる可能性を持っています。ミアキスはそんな思いを込めて、中高生と地域、大人、社会をつなぐ場を目指しています。
西村さん:河原部社の活動としては、ミアキスのほかにもキャリア教育を中心に数多くの地域の大人たちと触れ合う活動を行っています。またローカルウェブメディア「にらレバ」は、市内の企業や飲食店、ユニークな活動をしている人を題材にニュースを配信し、韮崎を離れた若者のUターン促進を図っています。高校生の頃にミアキスに通っていた若者が海外留学を経てスタッフに加わったり、県外の大学に進学後に地元の活性化に取り組む団体を立ち上げた人もいるなど、活動の成果が出始めています。今回の取り組みをきっかけに、DXを活用してさらに活動の幅を広げていきたいです。
【DX導入で悩んでいる方へのメッセージを】
温也くん:僕たちはデジタルに慣れている世代で、高校の実習でもデジタルを学ぶ機会は多い方ですが、システムを1から立ち上げるのは難しそうだなと当初は感じました。でも、実際にやってみると思いのほか簡単で、すごく使いやすくて便利です。皆さんもExcelやWordは日ごろから使う機会は多いですよね。取り組めそうなものから始めてみるのも手。みんなでデジタルを上手に活用できる世の中になればいいなと思います。