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【プロフィール】
店名:みんなのいばしょ ぴょん
名前:杉浦利江さん
職業:子育てサポート
住所:甲府市朝気3-8-14
https://maps.app.goo.gl/ZNkuzTE55SNq3mwZ7
甲府市の元保育園保育士杉浦利江さんは、インターネットによる予約システムと情報発信を活用して子育てサポートの事業を展開し、利用者を増やしています。DXの取り組みと実際の効果について伺いました。
【DX導入の背景は?】
杉浦さん:祖父が以前、食料品店を営んでいた場所で、子育て世代や子どもたちが自由に交流できる拠点「みんなのいばしょ ぴょん」を運営しています。
乳幼児を育てている人は子どもと2人きりの時間が長く、なかなか自分の時間を持てなかったり、社会から孤立しやすかったりして悩んでいることが多いです。ここは子育て中の人に自由に来てもらい、情報共有できる場所。私が赤ちゃんの面倒を見ることもできますし、その間にお母さんはコーヒーを飲むなどして上手に息抜きしてほしいです。
イメージは、地域全体で子どもを育てていた時代の温かい空間。子どもが遊ぶ様子を大人がお茶を飲みながら見守っていた縁側のような場所を目指しています。利用できる時間は月・火の10:00-16:00で、小学生以上の子どもも時間帯が合えば利用できます。学校や家庭では言いづらいことも言えるような第3の居場所として活用してもらいたいです。
県のDX導入サポートのことは甲府市の女性向け起業セミナーに参加した際に知り、インターネットを使った予約方法について詳しく学びたいと思い、サポートを受けることにしました。
【実際に取り入れている具体的なDXツールは?】
杉浦さん:GoogleマップとInstagram、Facebookを使っています。子育て支援サービスを探したい人がGoogleマップで「子育て」といった検索ワードを入れるとここが表示されます。事業の概要や写真、Q&A、口コミなども載せられるので、利用者さんは事前に参考にできて安心だと思います。Instagramと連携し、そちらでも情報を発信したり、イベント時の予約を受け付けたりしています。
【導入サポートでは、実際にどのような支援を受けましたか?】
杉浦さん:既にGoogleマップのビジネスプロフィールに登録していたのですが、より検索されやすくなるように各項目を修正しました。1つは「カテゴリー」の設定方法です。当初はぴったり当てはまるカテゴリーがなく、「コミュニティセンター」を選択していましたが、担当の方から「子育て関連に近いカテゴリーに変えてみましょう」とアドバイスを受け、「児童館」カテゴリーに変更しました。
また、タイトルの「みんなのいばしょ ぴょん」の前に「子育て応援」という文言を加えました。ささいなことですが印象が全く違いますし、実際に検索にもヒットしやすくなりました。事業の概要を紹介する文は少し長かったので、利用時間帯や料金などの基本情報を端的にまとめ、詳細はInstagramで紹介する形にしました。県内では車での移動が必須ですので、駐車場を設けていることも記載しました。
「初めての方も安心して来てもらえるよう、写真を増やしましょう」とのことで、建物の外観だけでなく室内やイベント開催時の様子が伝わる写真を追加。実にさまざまなテクニックを教えていただき、目からうろこが落ちる思いでした。
【DXを取り入れた効果は?】
杉浦さん:ビジネスプロフィールを修正した直後のイベントで、予約がすぐに埋まりました。来てくれた利用者さんに口コミも書いてもらえて良かったです。またInstagramに載せた動画が1200回再生されました。家族優先で自分のことを後回しにしがちなお母さんたちに向けて、「ママも自分のことを大切にしよう」「無理をしないでね」というメッセージを込めた動画で、多くの人に共感してもらえたようでうれしかったです。
予約や問い合わせはInstagramのメッセージ機能を使っています。文面でやり取りできるので、後で見返せるのは便利ですね。私は忘れっぽいし、いろいろなタスクがある中で、利用者さんの予約時間などをあらためて確認できるのはありがたいです。今後はGoogleカレンダーでも予約を受け付けられるようにしたいです。
【DX導入に悩んでいる方へのメッセージを】
杉浦さん:やってみて初めて分かることは多いので、皆さんも怖がらずにやってみてほしいです。大体のことはスマホ1つででき、特別な機材はいりません。やってみて、もし自分に合わなければやめても大丈夫。それぐらいの気軽な姿勢で取り組んではいかがでしょうか。