山梨県／県民DXリテラシー向上事業事例集R603

　よねくらさん：夫の祖父母が暮らしていた築150年の2階建て木造住宅をリノベーションし、1階部分を英会話教室やアイシングクッキーの教室、朝市や同窓会の会場などとして貸し出しています。ドラマの撮影に利用されることもあります。様々な企画を考え、トイピアノの演奏家によるミニコンサートやアート作品の展示、コーヒーや焼き菓子の販売などを行い、多くの人が交流を楽しめる場を目指しています。

　夫は会社員なので、普段は私がほぼ一人で切り盛りしています。子どももまだ小さいですし、対面や電話でのやり取りはお客さまをお待たせしてしまうため、本格的な運営開始に伴ってインターネットサイトを立ち上げてWEB予約を取り入れることにしました。都内の会社にサイトの製作を依頼したのと同時期にチラシで県のDXサポート事業を知り、分からないことをいろいろと教えていただこうと思い、申し込みました。

よねくらや画像

【実際取り入れた具体的なDXツールは？】

　よねくらさん：インターネットサイトを立ち上げただけでは、お客さまに見つけてもらえるかどうか分かりません。そこで、Googleマップの「ビジネスプロフィール」にオーナー登録してマップに「よねくらや」が表示されるようにし、スマホでレンタルスペースを探している方の目に留まりやすくなるようにしました。

　外観などの写真も掲載して古民家の魅力を分かりやすく伝え、そこから公式サイトに飛べるようにしました。公式サイトにはカレンダー形式の予約ページを設け、お客さま自身が空いている日時から希望日を選んで手軽に予約することができます。

【導入サポートでは、実際にどのような支援を受けましたか？】

　よねくらさん：Googleビジネスプロフィールにオーナー登録する最初の段階からハテナ状態でしたので、担当者の方に「聞く」というよりも一緒に作業をしていただきました。登録後、文章や写真を掲載する際は「情報を詰め込み過ぎず、お客さまが公式サイトへ自然に流れていただくような工夫をしましょう」と教えていただきました。

　お店によってはGoogleマップに詳しいところまで載せていらっしゃる所もありますが、当方の場合は予約につなげることが大切ですので、興味を持っていただきつつ、書き込み過ぎないことを心掛けました。また掲載する写真についても、利用する方の立場に立ち、居室の広さをイメージしやすい写真やイベント開催時の写真を載せたり、トイレやキッチンなどの水回りは最新の設備を整え、快適性を確保していることをしっかり伝えるようにしました。

　また情報を更新する際は一気に更新するのでなく、こまめに更新すると検索順位アップにつながることも教わりました。

【DXを取り入れた効果は？】

　よねくらさん：今の時代、お客さまが何かを調べたいときに使うツールは間違いなくスマホです。店舗型集客の場合はGoogleマップに載ることで初めてお客さまの選択肢になれることを知りました。

　また、私の普段の仕事は建物の管理がメインになります。古い建物なので掃除や修繕などに多くの時間と手間を費やし、お客さまに向けた情報発信などにはなかなか手が回らないことがあります。スマホで手軽に情報を発信できたり、受け付け業務をお任せできたりするのは本当にありがたいです。よねくらやの本格始動はこれからですが、DXによって多くのお客さまに知っていただき、来ていただける手応えを感じています。

【DX導入で悩んでいる方へのメッセージを】

　よねくらさん：私はデジタルが苦手で、会社勤めをしていた頃もパソコン操作は業務に関わることのみ。スマホでSNSをやったこともありませんでした。でも、実際にDXに関わってみるとすごく便利で、印象がガラッと変わりました。自信もついたように感じます。

　少しでも知識があると、何か起きても落ち着いて対応できるようになります。つい先日も、Instagramに建物の写真をアップした際に見慣れない表示が出たのですが、慌てずに対応することができました。一歩を踏み出すのは勇気がいると思いますが、どうか怖がらずに挑戦してほしいです。

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