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ページID:98925更新日:2021年3月26日
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所在地:甲府市丸の内一丁目
事業名:史跡内容確認調査
調査期間:令和3年1月7日~1月28日
調査面積:約6.75㎡
時代:近世
調査主体:山梨県埋蔵文化財センター
甲府城は今から約420年前の戦国時代の終わり、武田家が滅亡した後に豊臣秀吉の命により築かれた城です。調査をおこなった地点は、甲府城の南側、大手門東側の内堀に面した石垣が存在しており、近世の絵図史料では、この石垣の前面に「腰石垣」とよばれる低い石垣が描かれています。
今回の調査の結果、地表下約0.8mの深さより、高さ約1.1mの腰石垣を確認しました。腰石垣は、石垣の最下部となる根石を含め、3段の石が積まれたもので、甲府城築城期にみられる「野面積」とよばれる積み方で積まれています。今回確認した箇所は、腰石垣の南端部にあたり、これまで不明確であった腰石垣の一端を解明することができました。
調査地点遠景(南から) |
調査で見つかった腰石垣 |
平成30年度の調査で見つかった腰石垣 |
腰石垣今回の調査により、調査地点の西側に現存する石垣の前に築かれた『腰石垣』の一部が見つかりました。 西側石垣の裏側でおこなった調査では、石垣の裏側に古い谷状の地形があったことが推定されており、今回見つかった腰石垣は、谷状の地形を流れる地下水などによって石垣が崩れることを防ぐために設置された可能性があります。 |