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ページID:98903更新日:2021年3月26日
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所在地:北杜市大泉町西井出
事業名:個人住宅建設
調査期間:令和2年6月17日~7月24日
調査面積:約61㎡
時代:縄文時代
調査主体:北杜市教育委員会
姥神遺跡は八ヶ岳南麓のほぼ中央の緩傾斜地に位置します。今回は個人住宅建築に伴い発掘調査をおこないました。
調査地点は、昭和61年調査区の南西側にあたり、埋蔵文化財包蔵地に隣接する造成地でした。包蔵地外でしたが、試掘調査の結果、縄文土器・石器が多数出土し竪穴住居跡が確認されたので本調査を実施しました。縄文時代中期後半の住居跡が2軒重複して発見され、第1号住居跡は大型の石囲炉、埋甕が設置されており、炉の奥壁側からほぼ完形の釣手土器が伏せられたように出土しました。今回の調査で姥神遺跡の縄文時代集落範囲が広がることが判明しました。
第1号住居跡 |
第1号住居跡の石囲炉(いしがこいろ) |
第1号住居跡の埋甕(うめがめ) |
第1号住居跡の釣手土器出土状況 |
第1号住居跡の釣手土器出土状況 |
釣手土器(縄文時代)第1号住居跡出土 |
釣手土器(裏側)(縄文時代) |
釣手土器の顔部分 |
釣手土器釣手土器はほぼ完形で高さ29.5㎝です。正面と裏面に透かし穴が1つずつある二窓式と呼ばれるものです。最大の特徴は顔面表現で、釣手土器は人面表現されているものが多いのですが、まるで動物を思わせる表現になっています。顔から伸びる弧は動物の角にも見え。一見ヤギのように見えますが、縄文時代にはヤギは日本列島に生息しておらず、シカと考えた方がいいかもしれません。いずれにせよ謎めいた顔面表現といえます。 |
深鉢形土器(縄文時代)第1号住居跡出土 |
深鉢形土器(縄文時代)第1号住居跡出土 |
X字状把手付深鉢形土器(縄文時代)第1号住居跡出土 |