トップ > 組織案内 > 観光文化・スポーツ部 > 山梨県埋蔵文化財センター > 山梨の遺跡発掘展2021デジタルミュージアム > 山梨の遺跡発掘展2021デジタルミュージアム史跡大丸山古墳災害復旧事業
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所在地:甲府市下曽根町
実施事業主体:山梨県埋蔵文化財センター
大丸山古墳は、古墳時代前期後半ごろ(4世紀後半)に造られた前方後円墳です。その大きさは、全長99mや120mともいわれており、山梨県で3番目に大きくて古い前方後円墳です。昭和4年に地元住民によって後円部の発掘を行ったところ、組合式石棺の上に竪穴式石室をもつ珍しい構造の埋葬施設であることがわかりました。また組合式石棺から2体分の人骨、石枕、青銅鏡、ガラス玉などの装飾品が納められ、竪穴式石室には、竪矧板革綴短甲という国内で3例しかない鉄のヨロイや剣などの武具や武器、斧やヤリガンナなどの農工具といった豊富な副葬品が発掘されました。古墳時代の研究上、国内でも貴重な古墳であることから2013年に国の史跡になりました。
2019年10月にあった台風19号で史跡指定範囲地の一部が雨と倒木によって崩落しました。
幸いにも崩落箇所は大丸山古墳から大きく離れた場所にありましたが、崩落箇所の復旧と古墳および史跡指定範囲地を保護するために、倒木する危険性がある樹木の伐採と崩落箇所の養生を目的に植生マットを張る復旧工事を実施しました。
工事の経過は順調な様子ですが、将来的には大丸山古墳の計画的な保存や整備が必要だと感じています。
大丸山古墳平面図 詳細はこちら大丸山古墳平面図(PDF:966KB) |
大丸山古墳とその周辺の航空写真 |
災害復旧工事施工前 |
災害復旧工事施工後 |
大丸山古墳出土品(複製)(小川忠博氏撮影) |