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ページID:87993更新日:2018年11月27日
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四川省と山梨県の友好関係事業の一環として、2016年から5年間、「森林分野における交流」を行っており、
今年は当研究所の研究員と林務事務所の普及指導員が、松くい虫の専門家として10月に14日間、四川省に出
張し、松くい虫被害の現地視察および講演を行いました。四川省では2004年に初めて松くい虫被害が発見さ
れ、その後、被害が広がりつつあります。特に、昨年から低地の一部で被害量が急速に増加してきており、
今年視察した場所では松に集団的な枯れが発生していました。この被害の悪化を止め、また新たな被害地を
出さないことはなかなか大変ですが、四川省はそれに向けた対策を実行しつつあります。四川省は山梨県と
同じく、省内に大きな標高差があります(西が高く東が低い)。その標高により気温が変わり、低温(高標
高)下では松くい虫被害が発生しにくくなることから、標高により四川省を区分し、それぞれの区分に合っ
た防除体制をとることを提案しました。また、山梨県で行われており、四川省でも有効と思われる防除手法
について紹介しました。四川省がなるべく多くの松林を松くい虫から守れるよう願っています。
四川農業大学での松くい虫に関する講義
松くい虫による馬尾松の被害(四川省にて)