ページID:114594更新日:2024年3月21日
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議第5号
人口減少危機を克服するための取り組みの推進を求める意見書
本県では、令和5年6月、地方自治体として全国初となる「人口減少危機突破宣言」を発出し、オールやまなしによる抜本的・集中的な取り組みをスタートした。
8月には、それぞれのライフステージにおいて、切れ目のない支援を実現するための施策を取りまとめた「人口減少危機対策政策パッケージ(暫定プラン)」を公表した。
更に、10月には、人口減少危機対策に特化した知事直轄の組織「人口減少危機対策本部事務局」を設置し、人口減少調査研究グループをおくなど、人口減少対策を迅速かつ強力に推進している。
人口減少という極めて重大かつ喫緊の課題は、国を始め地方自治体、民間企業など官民が一体となり、全力で取り組むことが必要である。
また、人口減少の一因として、結婚・子育て世代における経済的不安による晩婚・晩産化が挙げられており、若者が安心して結婚・出産への一歩を踏み出すためには、収入や社会保障など安定した経済基盤の確保が極めて重要である。
このため、育児期間中の経済的支援、非正規雇用労働者の正規雇用化に向けた取り組みなど、次代を担う若者が経済的に不安なく出産・子育てできる十分な体制づくりや効果的な施策を速やかに進めていくことが求められている。
よって、国においては、人口減少危機を克服するための抜本的・集中的な取り組みの推進に向けて、次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 本県をパイロットプリフェクチャーの場として、国や専門家グループと共に行う取組への有効性の検証、深化・拡大への支援を行うこと。
2 自営業者、非正規雇用労働者などへ育児休業給付金と同等の経済支援制度を創設するとともに、雇用保険の加入対象外となる非正規雇用労働者へ雇用保険の適用拡大を早期に実現するなど、自営業者などへの育児期間中の経済支援を行うこと。
3 地方における地域の実情に応じた正規雇用化に向けた取り組みの推進により、安定した収入や労働条件が得られ、婚姻数や出生数の増加が期待できるため、非正規雇用労働者の正規雇用化に向けた地方の取り組みへの財政的支援を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年3月21日
山梨県議会議長
提 出 先
衆議院議長 参議院議長
内閣総理大臣 総務大臣
財務大臣 内閣官房長官
厚生労働大臣
提 出 者 山梨県議会議員
河西 敏郎 久保田松幸 山田 一功
渡辺 淳也 流石 恭史 臼井 友基
桐原 正仁 古屋 雅夫