ページID:117727更新日:2024年10月11日
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議第14号
ひきこもり支援基本法の制定を求める意見書
内閣府の調査によると、ひきこもり状態にある人は、全国で15歳から64歳までの年齢層において146万人に及ぶとされており、40歳から64歳までの中高年層にも及ぶことが明らかとなっている。80代の親が50代のひきこもり状態の子を支えるいわゆる「8050問題」に象徴されるように、ひきこもり状態の長期化と親の高齢化は深刻な社会問題となっており、その支援に向けた取組は喫緊の課題である。
これまで国においては、子ども・若者育成支援推進法を制定し、若者世代を対象に支援を行っているが、ひきこもり状態は中高年層にも及んでいることから、現行の法律に基づく取組では不十分である。
また、ひきこもり支援推進事業として、令和4年度からひきこもり支援ステーション事業を開始したものの、本県における実施は一部の市町村にとどまっており、全国的にも取組が進展しない状況である。
ひきこもり状態の背景には、本人や家族の病気、介護、離職、経済的困窮、人間関係の孤立などの要因が複雑に重なり合っていることに加え、本人が希望する社会との関わり方も様々であることから、一人一人に寄り添った多種多様な支援が必要である。
よって、国においては、このような状況を踏まえ、ひきこもり状態にある全ての世代の人を支援対象としたひきこもり支援に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための基本法を制定されるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年10月11日
山梨県議会議長
提 出 先
衆議院議長 参議院議長
内閣総理大臣 総務大臣
財務大臣 厚生労働大臣
内閣官房長官
提 出 者 山梨県議会議員
浅川 力三 河西 敏郎 久保田松幸
臼井 友基 桐原 正仁 水岸富美男
大久保俊雄 古屋 雅夫
議第15号
私学助成の充実強化等に関する意見書
本県の私立学校(高等学校、中学校、小学校及び幼稚園)は、建学の精神に基づき、時代や社会の要請に応じた特色ある質の高い教育を展開し、我が国の公教育の発展に大きな役割を果たしてきた。
その一方で、深刻な少子化が進んでおり、本県及び我が国がこれからも発展していくためには、将来を担う子供たちの資質・能力の育成が今まで以上に重要である。学校教育が果たすべき役割はこれまで以上に増しており、私立学校を取り巻く状況を鑑みると様々な課題が山積している。
私立高等学校等経常費助成費補助金については、一般補助では、教員の維持・確保に必要な経費の増大や政府が目標とする3%の賃上げ、物価高騰に全く対応しておらず、私立学校の特色教育を推進する観点からも従前に増す大幅な拡充が急務である。特別補助については、障害のある生徒への介助者、ICT支援員など様々な支援員補助の拡充強化が望まれる。
国による私立高等学校等就学支援金制度を巡っては、拡大する地域間格差の解消に向け、補助額の大幅な増額が求められている。
そのほか、保護者の教育費負担を軽減するための「教育費減税」制度の創設、公立学校と同等の全額補助や支援額・補助率の拡充が望まれるPC端末・通信環境等のICT環境の整備、学校施設の耐震化・高機能化への対応が必要である。また、私立高等学校等の生徒が海外への留学、研修・修学旅行等を経験し、将来にわたってグローバル人材として活躍するための支援拡充も不可欠である。
こうした課題の解消には、国による全面的な財政支援及び制度の整備が不可欠である。
よって、政府及び国会におかれては、「経済財政運営と改革の基本方針2024」において「質の高い公教育の再生」「私学助成等の基盤的経費の十分な確保」が掲げられていること、さらに教育基本法第8条の「私立学校教育の振興」、私立学校振興助成法第1条の「私立学校の教育条件の維持及び向上」「修学上の経済的負担の軽減」の趣旨を踏まえ、私学助成に係る国庫補助制度をはじめとする様々な支援が一層拡充されるよう、強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年10月11日
山梨県議会議長
提 出 先
衆議院議長 参議院議長
内閣総理大臣 総務大臣
財務大臣 文部科学大臣
提 出 者 山梨県議会議員
浅川 力三 河西 敏郎 久保田松幸
臼井 友基 桐原 正仁 水岸富美男
大久保俊雄 古屋 雅夫