トップ > 組織案内 > 県教育委員会の組織(課室等) > 埋蔵文化財センター_遺跡トピックNo.0509下河原遺跡(山梨市)?堤防痕?
ページID:93934更新日:2020年4月1日
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山梨市の遺跡
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遺跡の概要下河原遺跡は、2017年(平成29年)に国道140号(西関東連絡道路)第2.期建設事業に伴って発掘調査が行われました。 今回の調査で確認されたのは、堤防の一番下の基礎となる石列です。これまで山梨市域の堤防は、平成7~9年にかけて分布調査が行われた『山梨県堤防・河岸遺跡分布調査報告書』で八幡橋までしか確認されていませんでしたが、今回の調査で八幡橋より上流で堤防の基礎が確認されたことは、この地域の人々が水害から生活を守るために苦労してきた歴史を知る上で貴重な発見となりました。
遺跡全景 調査風景 山梨県埋蔵文化財センター調査報告書 第323集 2019(H31).3刊行 出土した遺構今回発見された石列は、堤防の一番下の基礎となる石列です。石列は、水に直接当たる川表と裏側の川裏があり、今回の調査で確認されたのは、川裏部分です。川表部分に積み上げられていたと考えられる石積みはほとんどが壊されており、正確な堤防の規模はわかりませんが、現状で約7m幅の石列が確認できました。 今回発見された堤防は、「出し」または、「積石出し」と呼ばれる堤防で、川の氾濫による水の流れを弱め、田畑を守る役割を持っていました。これと同様の堤防が万力公園内に保存されており、「雁行堤(がんこうてい)」として知られています。
出土した石列 万力公園内の雁行堤 遺跡周辺の堤防痕を探そう!笛吹川沿いには水害から人々の生活を守る堤防痕が数多く残されています。 今回調査が行われた岩出橋から万力公園周辺にかけての堤防の痕跡を巡ってみよう! 周辺図
下河原遺跡 小原堰 堤防遺跡No.70
差出堰 堤防痕 堤防遺跡No.71
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