ページID:97786更新日:2020年12月24日
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令和2年12月16日(水曜日)午前11時30分~午前12時
県議会議事堂2階 議会運営委員会室
(議長)
昨日、山田一功前議長の退任を受け、第130代議長に選出されました。1日が経過し、議長の責任の重さを一層感じ、身が引き締まる思いであります。
昨日の立候補表明から、選挙を経て本日に至るまで、県民の大勢の方から、叱咤激励もいただきました。本当に体験したことのないコロナ禍において、山梨県内においても、いろいろな面で負の影響を受けていることをひしひしと感じ、県民の方からも多数の声をすでに受けているところです。
議会としても、議長としても、こういった県民の数多くの声をお聞きする中で、早急に取り掛かれるものは取り掛かっていく。あるいは、ワクチン接種等も来年には始まると聞いていますので、その後にV字回復するには、今やるべきことをやっておかなければならないと考えています。
その中で、議員一人一人が持っている考え方、執行部が掲げている、2月定例会に予算化するものも含め、議会と執行部が両輪となって、この国難に対応できるように、議長としても、中立公平な立場を持ちながら努めていきたいという覚悟で就任いたしました。
これからも皆様方の礎となれるよう、研鑽を積んで、努力していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
(記者)
昨日も県有地の問題を巡って紛糾し、議論が分かれ、賛成反対も分かれたところですが、議会運営については、どのように考えているのでしょうか。
(議長)
すでに予定に入っていますが、25日の閉会までに、3回の特別委員会が準備されています。その中で、参考人を招致し、過去のこともお伺いします。どういう経過や判断があってここまできているのか。当時の林務長や課長等に出席をお願いしているところです。
また、特別委員会に備え、人の問題や要求されている書類について間に合うよう、議長としてしっかり対応し、議論を深めていければと思っています。
その中で、特別委員会がどのような判断をしていくのか、見守っていきたいと考えております。
(記者)
昨日の所信表明会でもあったことですが、改めて1日経ち、議長としてどのようなことに力を入れていきたいと。
(議長)
先ほどお話をしたように、いろいろな面でコロナの影響が出ています。経済界、働いている方々、子育て中の方々、女性の方々、あるいは高齢者の方々など、それぞれの団体がどのように考え、行政に対して対応をお願いしていきたいのか、そういったお話を丁寧に聞きながら、できるものから早急に手をつけていきたいと考えています。
また、いずれワクチン接種によって元の形に徐々に戻る中で、その後の準備もしておかなければなりません。山梨における観光の衰退に対しても、今できることというのは、今まで交流してきた関係の深い都道府県、あるいは海外の友好関係の国、そういったところと交流を進めながら、ウィズコロナの中で、観光としても行政が先頭を切って、あるいは議員たちが今まで作り上げてきた関係を進展させながら、今後、対応できるように関係を深めていきたいと。そのようなことにも、重点を置いているところです。
オリンピック・パラリンピックも控えていますが、事業が止まっている市町村もあります。開催に向けた準備、あるいは競技団体との関係、また、ロードレースのスムーズな運営等、関係市町村とも密接に議論を交わしながら、緻密に進めていきたいと思っています。
(記者)
議会改革の部分はいかがですか。
(議長)
今回の特別委員会も通じながら、各選挙区で信任を受けた各議員が、それぞれの立場、地域的なもの等も含めながら、活発に議論を交わし、一人一人の議員の声を尊重しながら行政に反映していきたい。議員がそれぞれの立場の中で訴えていくことを、大事にしていきたいと思っています。
議会改革というのは、一人一人の議員の能力や判断、政策と、行政の政策が合致していくのか、それに政策論争、議論を重ねていくということが基本だと考えています。
(記者)
コロナが大変な状況での交代となりましたが、そこについての感想。あと、患者が増えてくれば早急な対応が必要となりますが、これについて執行部とどのように関わっていきたいのか、お願いします。
(議長)
第3波の今、重症者等も増えている中で、基本的にはグリーンゾーンが、しっかり現状に見合う形で、現場の状況を捉えながら機能しているのか。そういったものを一つ一つ丁寧に、安心感を与えていくことも大事です。
また、医療や高齢者の施設等が、コロナ対応になっているのか重点的に行政がチェックしながら、関係者が持ち込まないようにしていく。また、入院や施設に入所するときに、PCR検査が日常的にできるように。民間では2,000円を切ったような企業も出てきていますので、そういったところと関わりを持ちながら、最終的に保健所や医療機関とかと連携できるのか考えていかなければならないと思っています。
(記者)
従来から言われていることですが、最近、1年以内で議長が交代することが多く、議長職のたらい回しではないかという批判も出ています。このことについて、議長はどのように捉えているのでしょうか。
(議長)
議長に就任する場合、立候補表明において公約を掲げます。その中で、公約を掲げた本人が、どの時点で道を譲るのかについては、それぞれの議長の立場の方が考えることであり、それをたらい回しという言葉で済むのかなと、私自身は感想を持っています。また、議長職は良い経験にもなります。OBの先輩たちを見ても、議員活動や政策の見い出し方などに、議長職の経験が結びついています。市町村長や国会議員の方々を見ても、その経験が生かされていると思います。
私自身は昨日就任したばかりであり、1日1日を大切にし、議長としての職責を全うしていきたいと思っています。
(記者)
昨年4月の改選から、桜本議長で3人目の議長となりますが、一人一人の期間はそれで十分だとお考えでしょうか。
(議長)
大柴元議長、山田前議長が、それぞれ十分かどうかはそれぞれの判断ですので、期間が短かったのか、長かったのかということについてのコメントは差し控えたいと思います。
(記者)
山田前議長から議長席を引き継ぐにあたって、何かお声かけはあったでしょうか。
(議長)
山田前議長とは当選が同期でして、またその前に落選も一緒でした。スタートは2人で会派構成をした経験もあります。この10年間、2人で悩みながらも努力を重ねやってきましたので、何か運命的なものも感じますし、山田前議長がやってきたことも、継続するものは継続しなければなりません。大柴元議長、山田前議長の2人が踏まえてきたものも含めて、議長職として職責を全うしていきたいと思っています。
(記者)
山田前議長がやってきたことで、議長として引き継ぐべきことはどのようなことでしょうか。
(議長)
例えばペーパーレス化も継続的に進められていますし、議会も行政も様々な声を聞かさせていただきながら、参考にできるものは参考にしていく。私も任期中に、コロナ禍で影響を受けている経済団体や働いている方々の団体などの声も議会の中でお聞きしていく。そういったものは、継続して繋がっていくと思います。
(記者)
先ほど、議長職について言及していましたが、地方自治の仕組みとか、或いは民主主義の仕組みの中での議長職というのはどのような意味をもっているのでしょうか。
(議長)
議会の中で選ばれた議長でありますので、少人数の会派であろうと、大きいところであろうと、一つ一つの声を大切にしながら、議事等を進めていくということが基本的なベースになってくると思います。
いろいろな考えを持つ方々がいますので、議会がスムーズに進む運営、あるいは執行部との議論を交わす中で大事なことというものは、参考にしていきたいと思っています。
(記者)
先ほどお話があった山田前議長と2人で会派を組まれた、少数会派の時の悲哀みたいなものが、今の言葉にはこもっているでしょうか。少人数であろうと一つ一つの声に対してというのは、そういうお気持ちからでしょうか。
(議長)
はい。
(記者)
昨日の県有地の問題を巡り、賛否が分かれ、今、非常に大きな会派になっている自民党誠心会が分裂するのではないかという報道もあります。そうなった場合、議会運営をどのように進めていくのでしょうか。
(議長)
それについては仮定の話ですので、どういう形になるのかも見ながらでないと。今の状況では、発言はできません。
(記者)
先ほど執行部と車の両輪でとおっしゃいましたが、どういうことを意味しているのでしょうか。
(議長)
執行部も議会も、民意を受けた中で、方向性を一緒に持ちながら良い方向に前進していく、それもスピードを上げなければならない時には、アクセルを踏まなければなりませんし、ちょっと注意しなければならない時には、ブレーキを踏まなければなりません。そのような意味で、議会と行政というのは、同じリズムを持ちながら進んでいくというようなことだと私は理解しています。
(記者)
会期の延長があり、会期の途中で議長が交代され、しかも大きな問題が起きている中での交代でしたが、どのように受け止めていますか。
(議長)
12月も終わりに近づくなか、そしてコロナの感染者や重症者も多い中での交代ですので、私も本当に注意深く、進めるべきものは進め、私の考える最大限を使いながら、最終日に向かって努力していきたいと思っています。
(記者)
昨日の所信でも、他の議会との連携の話がありましたが、念頭にあるものを明示していただければ。
(議長)
22日に静岡との「バイ・ふじのくに」推進議員交流会という話もあったのですが、会期の延長も踏まえ、延期を申し入れているところです。
やはり、それぞれの得意分野、特産品というものを尊重し合いながら、経済的な関係を密にしていく。長野においてもそう感じますし、消費地である東京や神奈川においてもですが、消費地といっても、特産品はありますので、良いものを買ったり売ったりできるような、家で例えれば、本当に困ったときに頼るのは隣同士ですので、近県とは密に繋がっていきたいと思います。
(記者)
先ほど議長の短期間での交代のことに関して、後身に道をいつ譲るのかはそれぞれの議長の立場の方が考えることという発言がありましたが、桜本議長は、どのようなタイミングで道を譲るのでしょうか。
(議長)
昨日議長に就任したばかりですので、そこまで考える余裕はございません。ただ、公約がどのような形で推移していくのか、そういったところだと思います。
(局長)
よろしいでしょうか。
それでは以上をもちまして、議長就任記者会見を終了します。
(以上)