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ページID:102261更新日:2021年12月2日

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議長、副議長定例記者会見(令和3年10月8日)

詳細内容

令和3年10月8日(金曜日)午前11時00分~午前11時34分

県議会議事堂2階 議会運営委員会室

 kisyakaiken211008

所感

(議長)

初めに、新型コロナウイルス感染症の最前線でワクチン接種などの各現場においてご尽力いただいております医療関係者や、行政の皆様、さらに、感染防止対策の徹底などにご尽力いただいている県民の皆様、事業所の皆様に、改めて県議会を代表して感謝を申し上げます。県内の感染状況も一時の急速な拡大から大きく減少しておりますが、引き続き関係者の皆様には、適切にご対応いただくとともに、県民の皆様には、適切な感染防止対策を行っていただきたいと思います。

国政では岸田内閣が発足し、本県選出の堀内詔子衆議院議員が、ワクチン・五輪担当大臣で初入閣されました。心からお祝い申し上げますとともに、国とのより太いパイプになっていただき、本県の発展に一層ご尽力をいただけるものと、大変心強く期待を申し上げるところでございます。また、同じく本県出身の赤池誠章参議院議員が、内閣副大臣に就任されました。赤池副大臣は、拉致問題や少子化対策、地方創生など、幅広い内閣の重要施策の調整を担う職に就かれ、本県としても非常に誇らしく喜ばしいことであります。堀内大臣、赤池副大臣のますますのご活躍をお祈り申し上げます。

さて、今定例会におきましては、新型コロナウイルス感染症対策や、県内経済の安定化・反転攻勢のための対策、さらには、米国産にほんすももの輸入解禁に対する追加提出案件を含め、187億9千万円余の一般会計補正予算などの審議といった、幅広い分野において、活発な議論が交わされました。

開会日には、「県有地の貸付に関する調査及び検証特別委員会」の廃止が議決されました。民主的な会議の原則に則り、多数決により決せられた結果であり、尊重しなければなりませんが、一方で、マスコミや専門家、多くの県民から大変厳しいご意見をいただいているところであります。県民から負託を受けた議員として、真摯に誠実に県民の声に耳を傾け、議員としての責務をしっかりと果たし、議論していかなければならないと考えております。新たに設置した「県民のための県有地の貸付及び賃料に関する特別委員会」の審議や、「県有資産のあり方を考える山梨県議会議員連盟」の活動に、大いに期待しております。

知事と議会は二元代表制として、ともに民意を受ける中で、方向性を一緒に持ちながらスピードを上げなければならないときはアクセルを踏み、また、必要があればブレーキを踏むというように、緊張感を持ちながら進んでいくような関係であり、自由闊達な議論を交わし、議会の役割をしっかりと果たして参りたいと考えております。9月定例会を終えての所感は以上のとおりであります。

発表事項

(議長)

続いて、発表事項についてです。

はじめに、一つ目のフードバンク活動の推進に関する要望書への対応についてであります。9月15日に、認定NPO法人フードバンク山梨から議長、私宛てに要望書の提出があり、議長として、知事に検討をお願いしたところ、本日、対応についての回答がありましたので発表いたします。フードバンク山梨が実施しているフードドライブ事業を県と議会が協働して実施していくという内容であります。今後、議会として意思統一を図った上で、参画して参りたいと思います。

続きまして、二つ目の山梨県議会会議規則の一部改正についてであります。育児、介護を議員の議会欠席の理由として認める内容の一部改正であります。これにより、女性をはじめとする多様な層の住民が、議員として活動するにあたっての制約要件を取り除くことができるものと考えます。

続きまして、三つ目の米国産にほんすももの輸入解禁に関する国等への要望活動と、四つ目の米国産にほんすももの輸入解禁に関する知事への要望書の提出についてであります。米国産にほんすももの輸入解禁は、本県をはじめとする主要産地に十分な説明がないまま進められ、果樹農家の不安は大変大きいものであります。そうしたことから、私は、先月17日に知事や農業団体の関係者とともに総決起集会に参加し、農林水産省及び与党に対する要望活動を行って参りました。さらに昨日、山梨活性化山梨県議会議員連盟農林業部会として、知事に対し、すもも産地の体質強化対策を早急に講じることや、今後の影響を踏まえ、必要な対策について国へ要望することを要望いたしました。今後も議会として、日本一のすもも産地が維持、発展できるよう取り組んでいきたいと思っております。以上でございます。

質疑事項

(記者)

会議規則の改正についてですが、このような改正は、他県ではどれくらいの事例があるのですか。

(事務局長)

基本的には恐らく、時期を同じくして改正されていると思います。今、議長からも発表いたしましたが、女性の議員をこれから増やしていかなくてはということもありますので、なるべく多様な方が働きやすい議会にしなければいけないということで改正をしたものでございます。全国的にもほぼ同じ歩調で改正が進められているものと思っております。ただ、現時点でどれくらいかというところは、資料を持っておりません。申し訳ございません。

(議長)

欠席の理由として、公務や疾病、出産に、育児や介護を追加するというような形になってくると思います。

(記者)

山梨県は、女性議員が1人と今一番少ないですが、そこに向けてのこの規則改正だと思います。他に議会として何か取り組んでいくようなことはありますか。

(議長)

議会としてと言いますか、男女共同参画という部分からも含めて、山梨県は成人の中に議員として参加する方が非常に少ないということや、各地域の自治会活動においても、自治会長さんが少ないということなど、そういったことがいくつかあり、他県と比べて著しく女性の進出が少ない分野があると伺っております。そうしたことも改めて議会活動として、それぞれの議員が、出席する様々な会場で話をする時に、そういった県内の状況を事例として発表しながら、女性に対して促していく、山梨県の現状を報告して状況を掴んでいただく、ということを行ってもらいたいと思っております。

(記者)

官民協働のフードドライブの推進について、県議会としては、どういうところを具体的に県と一緒に取り組んでいくのですか。

(議長)

これから各派代表者会議を通じて話をしていく部分なのですが、形としては、先般フードバンクの米山理事長さんがお見えになった時、食物などの日常生活で必要なものが子どもたちに不足する場面が、夏休みや冬休みの前、特に12月というのはクリスマスやお正月もあるため、そこで食べ物が不足していると、人一倍厳しい寒さもあります。気持ちとしてはやはり、そういった大きいイベントがあるので、12月中に。議会、そして職員、特に職員も政策としてそれぞれ担っている方々に、こういった機会において事業に一緒に関わっていくことによって施策に対する一つの考え方のきっかけになればということで、そういう時期を考えているところであります。

(記者)

会議規則のことについて、産前産後期間を欠席事由として取り扱う規定の新設とは具体的にはどのようなものですか。

(事務局職員)

一般の職員と同様の考え方でございまして、出産日が見込める場合、出産予定日の前後で、いわゆる産前産後の休暇を取れるようなことでございます。

(記者)

それは、日にちは、何日と書いてあるのでしょうか。

(事務局職員)

前は6週間、後は8週間です。

(記者)

結構充実した休みがもらえる。合わせて3ヶ月。これは男性も取れるのですか。

(事務局職員)

これは出産をされる議員なので女性ですね。しかし、従前から男性議員が配偶者の出産立ち会いには現行規定でもできるということになります。

(記者)

それを踏まえてお伺いしたいのですが、山梨県議会は、大半、男性ですよね。出産や産前産後を設けて、休めるようにすることはいいことだと思いますが、男性の育児参加ということも考えて、今回の欠席事由の変更を行っているのかどうか、育児介護休暇を男性議員が取ることも当然あっていいのかどうか、その辺いかがでしょうか。

(議長)

まさしくその通りであります。やはり男女が共同して男女区別することなく、お互いに助け合いながらやっていくという基本的な考え方に則っています。

(記者)

山梨県議会、現状、女性議員は1人しかいませんけれども、皆さん選挙になると他の候補者と戦う、誰が一番票取れるかで頑張るわけですよね。そうすると、もし女性候補が出られたら強力なライバルが現れることになると思いますが、現状、男性が大半を占めるこの政治の中で、実際にどうしたら女性の県議を増やせるでしょうか。

(議長)

高校生議会の中でも非常に活発なご意見を女性の高校生からいただいています。政治や社会いろいろな側面に興味を持っている高校生が非常に多く見受けられまして、そういったところからきっかけとしていければとも思います。

(記者)

高校生の政治への関心は、別に男女差がないのではないかと。にもかかわらず、県議会に出てくると男性ばかりというのは、なぜでしょうか。それを変えるにはどうしたらいいでしょう。

(議長)

これは選挙という一つの結果の中で出てくるものでありますので、まずは、その中で立候補者を増やすということですかね。それについては、今度、連合でも女性の代表になりまして、マスコミ等を通じながら女性の活躍を見ていくことによって憧れ、あるいは、自分みずからこういった方々を見習いながら、発言できるような場所を見いだしていくということが、政治の場面にもなります。また、先程少し述べさせてもらいましたが、自治会の活動に対しても山梨県は非常に、女性が役職者として少ないですので、地域の自治会活動というところについても、政治として明確に参加を促していくということも大事なのかなとは思います。

(記者)

議長職についてですが、これまでの山梨県議会ですと、1年、平均しても1年以内で交代するケースが相次いでいて、その対応については賛否あるにしても、マスコミや県民、専門家からも声があったかと思います。桜本議長も次の12月、11月か、県議会で1年になるかと思いますけれど。改めて議長職について、どのようにお考えですか。

(議長)

今までの方もそれぞれ議長就任の中で公約を掲げていると思います。私自身もやはり自分の公約が叶えれば、特段、職に留まるというところはないのかな、潮時なのかなというものは、基本的に考え方と思っています。それが1年なのか、1年以下なのかについては、特段私からコメントするものは持っていません。

(記者)

一番の公約ということは、「開かれた議会」というところの話ですか。

(議長)

そうですね。あと続けているように女性ですとか、或いは社会的にお困りの方々とのお話の機会を広げて、直接、今回、フードバンクの要望だとかというものを一つひとつ積み重ねていきたいと思っています。それについては、今、子供を守る条例も来年に向けて頑張っていますので、永井委員長とともに各所回らせていただきながら、ご意見等もお伺いし、この条例等にも反映をしていきたい。そうした部分も議長の職として、自分の公約を成し遂げるための行動として捉えております。

(記者)

この一年、県有地問題が中心となって、かなり急な動議だったり、不規則的な発言もあったりなどしました。この対応で、議長の役割というのをどのように、一年やってみて感じられていますか。

(議長)

そうですね、特に先輩の議員さん、特にOBの方々から、議員としてその職責として県民から指摘を受けると、そういった部分でもOBからも、今ご指摘のように、発言だとか態度とかについて議長にも投げかけられることが非常に増えております。ですから、この間の6月に議員の役割というような形で、私が主催で開いたのですが、専門家からも議員たるものの資質だとか、或いは、どういった観点を持ちながらこれからの厳しい時代に対応していくんだというようなことも講演を受けました。勉強会もまたこれから続けていきたいと思っております。

(記者)

前の議会で不信任案が出て、その後も議長職に留まっているのはどうなんだと、いろいろアプローチもあり、一応、今回議会でも不信任案の提出も議論されたようですけども。今、その会派、今回出さなかったわけですけれども、それ自体については何か感じることがありますか。

(議長)

前回退席した議員ですとか、或いは賛同した議員の中からも一部考え方が変わってきたということを私自身に告げる議員さんも何人かおりますので、状況によってだいぶ変わってきたというものは感じています。

(記者)

先程、発言や態度の話がありましたが、今議会でも議員質疑の中の態度に対して、乙黒先生だと思いますけれども、苦言を呈されることがありました。議長として、何かその辺の発言や態度について何か是正を求めるような働きかけというのはやっていく考えなどありますか。

(議長)

私も後ろの方でその姿を見ていましたが、議場というのは議会として非常に大切な場所だと思うんですね。そこでの発言だとか態度というものは、我々の一番大事なところでの働きぶりを県民の方々に知っていただくような場所ですので、やはりその受け答えについては、しっかりとした態度で、或いは質疑・質問に対しては、やはりしっかり正確に答えていただく、そういった姿勢は見せていただきたいと思います。特に質問に対しては事前に内容も要約したものも渡しているようではあります。そこの中で、しっかり答えていただくということが大事でありますし、その議員としての使命だなというように感じます。

(記者)

質疑に関して、特に緊急で出た動議に対する質疑に関しては、議員が提出者のケースが多くて、議員が受け答えするわけですが、何か噛み合っていないような感じが散見されています。例えば、今回は今のルール上だと、質疑を1回やったら終わりという状況で、要は疑問点について正せないような状況になっています。実際インターネットなどで中継を見ている人たちは、何の話をしているのかよくわからないのかなと思いますが、その辺、変えていくということは考えていますか。

(事務局長)

確かに噛み合わない、分かりづらいというのはあったと思いますが、ただ議会運営という限られた時間の中でのやりとりになりますので、致し方ない部分はあるかとは思います。しかし、今議長がおっしゃったように議員としてはやはり質問に対するしっかりとした答弁とか、そういったものは必要になってくるかと思いますので、また議長のご指示で何かしらの対応や指導は、事務局としても考えなければいけないかなと思っています。

(議長)

前向きに検討していきたいと思います。県民に知っていただく、知る権利というのはそういった場面ですので、丁寧に時間を割きながら訴えている回答、質問、或いは回答については、県民の知る権利に通ずるところでありますので、大切にしていかなければならないと思っています。

(記者)

先の議会では、議会の役割という言葉が何度も出てきて、大きなテーマだったと思います。特別委員会の廃止を主張した会派の人たちの発言を聞いていると、中には、議会は意思決定機関だけれども、だからといって何でも決めていいというわけじゃないんだというような発言もありました。実際そのようにお考えになるか、議長として、執行部が意思決定機関なのか、議会が意思決定機関なのか、議会の役割とは何か、そこを教えてもらいたいです。

(議長)

議会というのは、ある部分決定機関でもありますし、追認機関、全部が追認というわけでもないと思うんですね。そこの判断、いろいろな議論の中で、この裁判の係争中に関わることに関しては、これは答えられないというのは当然のことでありますし、でもそれを聞くことによって係争のものに触れるかどうかということはそこで発言していかないとそれが係争中のものに触れるかどうかはわからないと思うんですね。ただ係争中に触れるものであれば、触れますから答えられませんでいいと思いますが、そこを聞いていくことが民主主義の原則だと思うんですよ。こちらが想像してそれはできないのかなということでなくて、議員としては、まずは自分から勉強しながら、経験を踏んできた方々ですので、まずはそこで聞くべきものなのか、というのは聞いていただく。それを逆に遠慮してっていうことは、やはりおかしいと思うんですね。ですから、先程の質問ですが、追認、全部が追認機関でもないし、すべてが決定機関ではないと。ただ、決定機関としては、議員発議の提出のものもありますので、そこは大事なところだと思います。

(記者)

今のお話で、係争中のもの答えられないということに理解を示されましたけれども、何か民間と民間の民事訴訟で誰か個人のプライバシーに関するような裁判ではないんですよ。だから、県の裁判というのは、つまり県民が自ら被告だったり原告だったりすると考えてもいいように思います。だから、なぜ係争中のことを答えられないことを受入れるのでしょうか。僕には、そこは理解できません。係争中だからといって県は答えないでいいと思うことはないと思うんです。民間の個人のプライバシーと戦っているような裁判じゃないんじゃないですか。それに、係争中といいますけど、もう法廷に出たら、その準備書面だって相手方にも渡っているわけで、何一つ隠されていることじゃないんです。なんでそれをそんなに簡単に受け入れてしまうのかが全然わからないです。

(議長)

法律に詳しい議員の中でも弁護士、元弁護士も現在弁護士の方もいませんので、そういったところを我々が調べて、弁護士と法律に詳しい方々にこういった回答で満足できるかどうかという作業も議員の資質の中で必要になってくると思います。

(記者)

意思決定という観点で、すべてが追認機関で追認というわけではない、議長のご説明は、確かにこの執行部提案のものについては、それを認めるか認めないかが議会の大きな役割だと、そういうことですよね。いわゆるそのチェック機能やチェック機関という言い方がありますけど、そういうことを指しているということじゃないですかね。

(議長)

さっきの私の発言の中にもあったように、アクセルを踏むときには、四輪駆動で突き進んでいくと、要は、スピーディーに事を進めると、或いはもうちょっと付け加えたほうがいいんじゃないかというような側面もありますし、必要においては、ブレーキをかけなきゃならないと。ただそのブレーキも民主主義多数決の議会でありますので、時によっては、動議で可決されるだとか、それはもう民主主義に則ったものでありますが、ただそこでそういったことが起きることによって、皆様方から、その場面が県民に知れるということであります。議会においては何事もオープンにしながら、何でこれが可決されたのか、或いは否決されたのかということをわかりやすくするためにも、追認機関ばかりではなくて、ブレーキを踏む部分もあるのではないかというところでは、今議会は非常にこの県民には分かりやすく、今、何が議会の中で起きているのか、或いは、今何が県政の中で起きているのかというのは、よく現されたのではないかと思います。

(記者)

ブレーキが壊れてる車には乗りたくないんですよね。県議会のブレーキは正しく作動していると思いますか。

(議長)

まだそれは、私任期も途中ですので、終わったころで感想として述べたいですね。

(記者)

でも議論は活発に戦わされたということ。それは県民には見てもらえたということですか。

(議長)

本当に各議員が一人ひとりこの議会の発言によって、この人は勉強しているなとか、非常にこの差が出ていると思います、今。本当に勉強している議員は勉強していますよ。

(記者)

それが議場での発言や議長としても感じられると。

(議長)

要するに県民からそういうこと言われます。今、ネットやテレビで、状況を見ていますよ。ですから早いです、県民からの声が。だから先程出たように、質問における議員同士の答弁でも、非常にこの仕草や内容について、噛み合っていないという指摘は、十分私にも届いておりますし、それぞれの議員さんたちにも、或いは県職員の方々にもそれは通じていると思いますよ。

 

(以上)

 

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