知事記者会見(令和6年2月8日木曜日)

ページID:112790更新日:2024年2月9日

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知事記者会見(令和6年2月8日木曜日)

令和6年2月定例県議会提出予定案件について

知事

2月定例県議会は、2月15日に招集することとし、本日、招集告示を行いました。

提出案件は、条例案30件、予算案25件、その他の議決案件9件などの予定となっております。

提出案件のうち、まず条例案につきましては、富士登山の適正化や富士山の総合的な安全対策を図る「山梨県富士山における登山の適正化に関する条例 制定の件」や、多様性社会・人材活躍推進局の設置等を行う「山梨県部等設置条例中 改正の件」などを提出することといたしました。

令和6年度当初予算につきましては、一般会計の予算規模は、5145億4千万円余となっております。

当初予算は、災害や社会・経済情勢の変化にも柔軟に対応できる、いわば「県民生活強靱化」予算として編成したところであります。

詳細につきましては、後ほど財政課長からご説明を差し上げることとなっておりますのでよろしくお願いいたします。

記者

予算について、先週もちょっとご説明あったのですが、改めて今回どんな予算編成となったかを知事ご自身の口から頂きたいのと、あと人口減少対策費は総額で幾らになっているのかを教えてください。

知事

まず今回の予算は、「ふるさと強靱化」と「『開の国』づくり」という私の任期における2つの施策の柱建てに沿いまして必要な予算をつけているわけですが、特に災害ですとか、さまざま社会・経済情勢の変化もございますので、これに合わせて「県民生活の強靱化」ということに特に注目して編成をしたところであります。

なお、人口減少危機対策に関しましては、そもそも人口減少対策自体が、我々の理解でいうと、まだ見ぬ将来世代も含めた現世代からの警告であると。

それはどういうことかと言うと、それぞれ送りたい人生をより豊かな選択肢から選んで、それに向かって障害なく歩みを進められる、そういう地域づくりですので、今回の予算全体が人口減少対策に向けての本格的な予算ということであります。そのうち「パッケージ」に基づきますものを整理いたしますと、その予算規模は概ね210億円となっています。

内訳といたしましては、人口減少に関する危機意識の共有、或いはその集合知の活用を図る「人口減少危機対策推進事業費」、更には将来の妊娠・出産に備えました健康管理も含めた支援体制の整備としての「プレコンセプションケア推進事業費」、加えまして社会・経済基盤の強化のための雇用対策などに要する経費、これらで210億円となっております。詳細は後ほど財政課長から御説明申し上げます。

繰り返しますが、我々の取り組み全体が人口減少・少子化の克服に資するものであると考えておりまして、これを息の長い取り組みとしてしっかり続けていきたいと思います。

記者

予算の関係で、今回、防災対策、人口減少対策、DX対策に加えて「新たな挑戦への支援」を盛り込んでいますが、狙いや意気込みをお伺いできればと思います。

知事

これまで本県において、社会の実証実験の全国的な拠点というか、中心的な地域になることを目指そうと取り組みを進めてきて、多くの新たな取り組みがこの山梨県で「社会実験」という形で行われています。

また県としても、水素や新しい取り組みというものを、我々自身も率先してやっています。山梨県という地域が、新しい取り組み、チャレンジを応援していこうという気持ちに満ちた地域であることが、この地域の強みになるのではないか、私はそんな実感を持っております。

そういう意味からも、まさに山梨県の大いなる強みのひとつ、新しいチャレンジをしっかりとみんなで応援して支えていこうと。この強みを更に伸ばしていくような取り組みを正面から応援していこうということで、分野を問わず、老若男女を問わず、或いは個人でやる、会社を作ってやる、そういう形も問わず、新しいチャレンジを我々はどんどん応援して、もちろんそれが全部成功するわけじゃないんでしょうけれども、そういう中で色々な多くの人が集まり、その成果が県民の皆さんの生活の質の向上に反映するようなエコシステムづくりに取り組んでいこうと考えております。

今回はその考えに基づいた取り組みになろうかと思っています。

記者

先日も発表いただいたんですが、富士山に関連した条例案の関係で、正式に議会に諮る運びとなったところで、改めてその条例案に期待すること、また今年の夏山に向けた県の取り組みへの意気込みについて教えてください。

知事

今回の条例案は、五合目から上のエリアにおける弾丸登山の抑制をはじめとする来訪者コントロール、これもある意味「新しい挑戦」なのですけれども、これで危険な弾丸登山が抑制されることを大いに期待するものであります。

一部の皆さんには、2000円という料金をとること自体、若干の不安があるわけですが、当然のことだと思っています。

ただ、富士山の魅力というのは、それを遙かに上回るものだと私は信じていますし、また多くの富士山を訪れる方もそのようにお感じになるものと確信しております。

そして、いただきます一人2000円を財源としまして、更なる安全の確保、それから富士登山をより豊かな体験の場というのでしょうか、五合目までスバルラインを通って、そこから頂上を目指すだけではなくて、かつての富士講の皆さんをはじめ、本来の麓からの登山のあり方、或いはそれ以外の楽しみ方ですとか、より豊かな登山体験を提供できるよすがというか、源にもなるわけですので、この条例とその対策を機に富士登山というものが、安全で豊かで持続可能なものになることを期待しています。

記者

当初予算で、卵子凍結助成事業の話が入っておりましたが、これをなぜ今回取り入れたのかということと、この制度をこれから使う女性たちに対して、どのように使って欲しいといったメッセージがありましたら、お願いします。

知事

これは人口減少問題対策に分類しておりますが、女性の働く、活躍する場面を広げるというか、それを保証するものにも大いに役立つのではないかと私は考えております。

働く女性の皆さんが仕事を通じて自己実現をしようという思いと、家族をもって幸せに暮らしたいという思いは、時としてタイミング的にバッティングすることがあるわけですが、このシステムを使うことによって少しでもバッティングが解消できたら良いなと思っております。

また、それぞれの方のトータルライフの中で子供を持てる可能性を高めていくということにも寄与しうるものであるとすれば、これは女性の皆さんの希望の実現にも役立つのかなと思っています。

いろいろ議論があることは承知をしておりますが、私ども山梨県のこのシステムは、まず「プレコンセプションケア」を大前提としておりまして、ここでしっかりとご本人にご自身の体の状況を理解していただき、それに合わせて将来設計も考えていただくことが大前提となっておりますので、よりご自身のことを理解し、そして考えていただいて、その上で必要であればこの制度を活用していただいて、より目指すべき自己実現の姿に近づいていただきたいと思います。

記者

「プレコンセプションケア」は難しい用語のように聞こえるのですが、かみ砕いて簡単に言うと、どのようなことなのでしょうか。

知事

要は自分のこれからの人生にあたって、特に自分の体質からすると、いつまでにどういうことをしておく必要があるのか、こういうことは医学的にわかるわけですが、医学的検査からくる知見を人生設計に役立てて組み込んでいただこうと。こういう意味で、まずは妊娠・出産に向けてご自身の体質をぜひ知っていただくこと、これが第一。そしてそれを基にライフプランを立てていただく、これが第二。この2つの要素が、私どもの考えるプレコンセプションケアの一連の施策であろうと思います。

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富士山登山鉄道構想にかかる動画の公表等について

知事

このたび「富士山登山鉄道構想」に関する問題提起動画と解説動画、それにパンフレットにつきまして公開することといたしましたのでご説明いたします。

これまで、富士北麓地域の全市町村、加えまして県内各地域でこの登山鉄道構想に関して説明を行って参りました。

このたび、鉄道構想の主旨と、私どもの意図するところをよりわかりやすく説明するための動画とパンフレットを作成いたしました。

富士山が抱える課題と富士山登山鉄道の整備イメージをそれぞれ紹介する内容となっております。この動画を基に、山梨県民の皆様に議論をしていただくよすがになればと希望しております。

まず、動画をご覧頂きたいと思います。

<動画上映>

動画とパンフレットにつきましては、データを公開し自由に視聴できるようにしております。すでに県のホームページ上に公開されておりますのでご覧いただければと思っております。

次に、富士登山鉄道構想地元説明会におけるアンケート結果についてご報告をいたします。

ご案内のとおり、先ほど申し上げましたように昨年11月から本年1月まで行って参りました地元説明会で来場者アンケートを実施いたしました。

参加者数約1180人に対しまして回答数492名、回答率41.7%でありました。

回答者の75.6%の方に「富士山の現状」に対する理解が深まったとご回答をいただきました。また64.6%の方が「富士山登山鉄道構想」への理解が深まったと回答、更に79.7%の方が富士山の現状を改善する必要があるとしております。

まさに今、現在進行形で富士山の将来像をどのようにしていくか、全県民的議論をしていく途上でありまして、深まったご理解のもとで、より有意義な議論が積み重なっていくことが期待されるわけであります。

説明会での主な質疑応答につきましては、県のホームページで公開いたします。主要な論点が網羅されておりますので、多くの皆様にご覧いただき、富士山の将来を考えることに役立てていただきたいと思います。

次に、トークイベント「次代を担う若者と富士山の未来を考える会」を開催をいたします。

先ほどの地元説明会などでは、住民の皆様の幅広い意見に触れることができましたが、特に説明会参加者の約8割が50代以上の方々であったので、県といたしましては、高校生や大学生など、次世代の皆様にも富士山の現状と未来を考えていただきたいと考えておりまして、このイベントを企画したところであります。

ぜひ積極的にご参加いただき、富士山の未来について世代を通じて議論を活発化できたらありがたいと思います。

記者

登山鉄道のアンケートについてですが、鉄道構想自体の理解のところで、「深まらなかった」と「あまり深まらなかった」が35.4%あるところですけども、その数字に対するお考えを教えてください。

知事

おそらく、その数字の皆さんは、更に具体的なところに御関心をお持ちなのかなと思っています。

今回の説明会の中でも、具体的な安全対策をどうするんですかとか、事業計画はどうなるんですかなど、かなり突っ込んだ御質問をいただきましたが、実はそこはまだ現在進行形で、専門家を含めて検討して年度内には中間報告を出せると思っているのですが、今回の説明ではその答えの詳細な説明をする段階までは至っていなかったので、そういう点に対する「まだまだやっぱりそこまで聞かないと『分かった』という話にならないよ」というお話じゃないかと思っています。

年度末までには中間報告を出すことで、そういう皆さんに対しても理解を更に深めていただくことに役立つのではないかと考えております。

記者

登山鉄道に関して、5日に吉田口環境保全推進協議会のアンケート結果が出ていましたが、そちらでは反対45%だったということで、その受け止めを教えていただけますか。

知事

残念ながらそれは我々のところで承知しておりませんので、コメントは差し控えたいと思います。

記者

アンケートについて全体総括的なところをお伺いしたいのですが、知事が冒頭でもお話しいただいたのですが、ご自身で各会場でご説明されて「理解が深まった」「少し深まった」についての回答が64.6%ということですが、この数字に対する受け止めを頂戴したいのと、地元で反対されている富士吉田市を含めたこの64.6%という数字についての受け止めも頂戴できればと思います。

知事

今回、富士北麓の地域においては、登山鉄道にターゲットを絞った説明会を開催しましたが、説明後の質疑応答は、回を経るにしたがって、説明した事項を踏まえて、それをご理解いただいて、その上で更に疑問点やご意見の表明、こういうものが交わされる場になったのかなということで、多くの皆さんにこの問題に深い関心を寄せていただき、また真剣に考えてくださっているということは特に実感しました。

大切なことは、まさにこういう問題があるということをご認識いただき、それについて地域・県民の皆様それぞれがお考えいただき、意見交換をしていただくことがまず最も大切なことですので、そういう意味で今回の説明会は十分意義があったかなと思っています。

その上で、先ほどお話しもありましたが、現時点で、残念ながらまだまだ材料が出そろっていない段階ですので、この数字自体はそんなに意味がある数字ではなくて、私としてはまだ64%の理解度だとすると、まだまだしっかりと説明をし、意見交換・議論を交わしていく、こういうプロセスの重要性は引き続きあるんだなと認識しております。

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発表事項以外の質問事項

政治資金収支報告書について

記者

今、同時刻に行われている国会の予算委員会の中で、長崎知事の不記載問題に関して、「預かり金」という説明についての質問が出されました。

この預かり金というのは自民党では一般的なのかという質問に対して、林官房長官は、私は見聞きしたことはないという風に認識しておりますと答弁したのですが、それについての受け止めをお伺いできますか。

知事

その議論を承知しておりませんので、お答えは差し控えたいと思います。

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住所:〒400-8501 甲府市丸の内1-6-1
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